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ー天使ー79
火をイメージしたパークでは、やはり、火をイメージしたアトラクションが多い。 と、それぞれのイメージにあったアトラクションがある。
「とりあえず、最初は何にする?」
「……って、それは俺達に聞くことじゃねぇだろ? まずは今日の主人公は琉斗なんだから、琉斗に選んでもらった方がいいんじゃないのか?」
「あ、せやったな……」
雄介は言葉にはしなかったが今本当に琉斗の存在を忘れていたのであろう。 だが和也に言われて雄介は琉斗の視線に合わせてしゃがみ込むと、
「ほなら、琉斗。 琉斗は何に乗りたいん?」
「んー、んー……」
いきなり振られ琉斗は悩んでいるようだ。 遊園地と言えば、目移りしてしまう乗り物ばかりで誰もが迷うであろう。
だが琉斗はまだ子供で、乗る物は限られているのかもしれない。
「んじゃねぇ、雄介おじさんが乗りたい物でいいよ!」
その答えに雄介は目を丸くする。 まさか自分に振られるとは思ってなかったからであろう。
「ほんならなぁ?」
雄介は立ち上がると周りを見回す。 すると望の顔が視界に入って来て、
「ほんなら、望は何に乗りたいん?」
「……って、今度は俺かよー。 俺は遊園地に来たことがないから、分からないって言ったじゃねぇか」
「あー、むっちゃ、忘れてたわぁー。 ほんなら、裕実!」
そう雄介にしては珍しく裕実に振ってみる。 もしかしたら雄介から裕実の名前を呼ぶのは初めてかもしれない。
いきなり雄介に名前を言われ裕実はビックリしたのかいつも以上にアタフタとしていた。
「あー、そ、そうですね。 あ、えーと……あの……観覧車にしませんか?」
いきなり振られたことで裕実の視界に入ってきた観覧車を指差し答えるのだ。
「せやな……観覧車にしよっか? これなら、みんな乗れるし、一番無難な乗り物やしな」
とりあえず一番始めに観覧車に乗ることに決めた五人は観覧車がある方向へと足を向ける。
ここの観覧車は日本一高いと言われこの遊園地の中でも人気アトラクションの一つでもある。
五人は観覧車の所まで来ると、とりあえず今は入場券しか持っていない為か券売機でチケットを購入してから人が並んでいる所へと並ぶ。
「一番最初にこれにして良かったんだか、悪かったのだか……」
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