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ー決心ー11
「人と比べる必要は無いと思うで、相手の為に一生懸命作ったことに意味があるんやからな。 俺はいつもそうやし、相手が美味しいって思ってくれたら、作ったかいがあるなぁーって。 簡単な料理、凝った料理なんか関係あらへんよ」
望はその雄介の言葉に肩から力を抜くと、
「ああ。 確かにお前の言う通りだな。 やっぱり、俺……お前と一緒になって良かったと思うよ。 お前ってさぁ、優しいっていうのかな? 俺の後ろ向きなことを直してくれてるような気がするんだよな。 それでもって、俺の閉ざした心を開いてくれているような気がするしな」
「別に俺はそないなことをしてるつもりはないで……」
「してるつもりが無くても、俺はそうされてるって感じがするんだよな。 ホント、もったいな位だぜ。 俺みたいな奴がお前と恋人同士ってのがさ」
望はそう言うと、オムライスを口にし始める。
「アーホ……俺がお前のことを好きになったんやから、もったいないは無いやろー。 せやけど、もったいないって? あれやろ? 女の子と恋人同士にならない事がもったいないって意味やろー?」
雄介はそう言うと望が作ったオムライスを口にする。
「ああ、そういうことだ。 頭が良くて、背は高くて、おまけに鍛えられたがっちりとした体、顔もそれなりにかっこいいし、それで家事は出来て、優しいし、お金もある訳だ……世の中にこんなに完璧な男性がいると思うか?」
雄介は望の言葉に吹き出しそうになっていた。
「ちょ、ちょい待ってや……望は俺のこと、そないな風に思ってたん?」
雄介にそう突っ込まれて、今まで自分が言っていたことを思い出したのであろう。 望は急に顔を真っ赤にし、フォークとスプーンをテーブルの上へと置くと、もう言ってしまったことは撤回出来ないと思ったのか開き直り雄介から視線を反らしながらも、
「あ、まぁ……そういうことだよ。 だから、俺には雄介がもったいないと思ったんだよ」
「そんなことあらへんよ。 望んこと好きになったのは俺からやし、望が俺んこともったいないっていう事がおかしくないか?」
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