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ー決心ー12
「あ、まぁ、そうか……」
「望から俺んこと好きになったんやったら、もったいないって言えるかもしれへんけど、俺から望を好きになったんやからなぁ。 それに、俺、モテるように見えて、女の子にはあまりモテへんかったような気がするわぁ」
「あのなぁ、それはだなぁ。 逆なんだよ逆……」
「へ? どういうことなん?」
「格好良すぎて女の子にとっては近寄りがたい存在なんだよ。 だから、逆にモテないのかもしれないなぁ。 『絶対、あんなにかっこよかったら、彼女が居るに違いない』とか『私みたいなのが付き合ったら、釣り合わない』とかいう理由でな」
「そうなん? 俺、別に自分のことをカッコいいとか思ったことないねんけど?」
その雄介の言葉に望は首をガクリと落とすと、
「とりあえず、お前は色々と自覚無さ過ぎなんだよー。 いい意味でな。 頭がいいことだって自覚してなかったじゃねぇか」
「んー、そうなんやろうか? でもな、例え俺がそうやとしても、頭がええとかカッコええとか、表に出して自分から言うのもかっこ悪いやんかぁ」
「ま、確かにそうか。 そこが、また、魅力を感じるとこなんじゃねぇの?」
「って、今日の望、どうしたん? やけに素直なんと違ゃう?」
「そ、そんなことねぇよ。 多分な、とりあえず、いつもの俺と変わりねぇよ」
ご飯を食べ終えた望は食器を流し台へと運んで行く。
「ま、まぁ、ええねんけどな」
雄介は残り僅かなオムライスを口にすると、フッと何かを思い出したのかオムライスを食べ。 望の後について食器を流し台へと運び望の体を後ろから抱きしめ、
「言うの忘れておったけど、めっちゃ、望が作ったオムライス美味かったで……」
と言うのだ。
「それと、望が飯作ってくれたんやしー、食器洗うのは俺がやっとし、望はゆっくり休んでおってな」
「あ、ああ、悪いな……」
雄介は望がソファへと行った後に食器を洗い始める。
雄介が夕食を食べ終わった時に思い出したことは、どうやら違ったようだ。 今それを確かめる為に望の体を後ろから抱き締めたのだが、特に望は熱を出しているのではなかったのだから。
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