1618 / 2160
ー決心ー14
だが流石に望も雄介に何かを言うことはなかったのだ。
そんな中、部屋内には音が鳴り響く。
それは、お風呂が出来た音だ。
「風呂に入るか?」
「あ、ああ、そうだな」
二人は立ち上がると、一旦パジャマを取りに二階へと向かい、それから脱衣所へと向かう。
雄介は先に脱ぎ終えると、先にお風呂場へと向かうのだが、なかなか望が入って来る気配がなかった。
確か一緒に脱衣所に来たのだから今も服を脱いでいるのは間違いないのだが、望がお風呂場に入ってくる気配が一向にない。
雄介は浴槽から、お風呂場特有のすりガラスのドアの向こうに居るであろう望の姿を伺う。
だが望はまだ服を脱いでいるようで洋服を着たままの望の姿があった。
雄介は首を傾げながらも両手にお湯を掬い顔を洗う。
そしてやっと望はお風呂場へと入って来たようだ。 シャワーを浴び体を洗い始める。
相変わらず雄介の方に顔を向けて体を洗わない望。 だが頭を洗う時には雄介の方へと体を向けなければならない。
お風呂に入る時には当然、望は眼鏡を外しているのだが、そんな姿が今日はいやに色っぽく見えるのは気のせいであろうか。
眼鏡の無い上に髪を濡らした姿に細くて白い体。
そんな姿を見ていた雄介は、最近、何かを忘れていたことを思い出す。
雄介は溜め息を漏らすと、小さな声で独り言を漏らすのだ。
「せやな……最近、望んこと抱いてなかったしなぁ。 そりゃ、あんな姿を見せられたら、俺のムスコさんが反応してまう訳や。 せやけど、望は大丈夫なんやろうか?」
でも今日の望の行動や言葉を思い出す雄介。
「まさか……そういうことやったんかなぁ? 望が普段、あんなこと言わへんし、望も欲求不満ってことなんかもしれへんなぁ。 今まで琉斗がおって、俺等、ラブラブっとか出来へんかったしなぁ。 まぁ、俺も忙しかったのもあんねんけど……。 とりあえず、試してみるのが一番やな」
ともだちにシェアしよう!

