1678 / 2160
ー決心ー74
「き、気になっていたということは?」
「こんなとこで言うのもなんなんですが……」
その女の子はそこで頭を下げると、
「好きなんです! 付き合って下さい!」
そう急に望に告白してくるのだ。 望はその言葉に目を丸くすると、
「……へ?」
と声を裏返ししてまで答える。
そして雄介に視線を向け何かを訴える望。
これでは先程のナンパの時のように逃げることは出来ない。 断るか付き合うかしか選択肢はないであろう。
「それは……望が決めた方がええんと違うのかな? あの子は望に言うとるんやし」
雄介は望にそう言うのだが、望からしてみたら久しぶりに女性から告白をされ、どうしたらいいか分からないようだ。
そして望は少し考えると、
「分かりました。 貴方の気持ちを受け取ることは出来ますが、やはり、付き合うということは出来ません。 理由は僕には今、付き合っている人がいるからです。 付き合っている人がいて、もう一人の誰かと付き合うってことは僕には出来ませんから。 本当に申し訳ございません」
望はそう断ると、頭を下げる。
「やっぱり、そうですよねぇ。 吉良先生位なら、素敵な女性が居てもおかしくはない年ですものね。 スイマセン! いきなり、こんなとこで告白をしてしまって……。 吉良先生を先程、お見かけした時に私の中で今しか無いと思ってしまって、自分のことしか思ってなくて、いきなり告白なんて驚かれましたよね。 本当に申し訳ございませんでした」
そうその女性は言い残すと、涙声でその場を去って行く。
「望も人気あるやんかぁ」
雄介はそうふざけて言うのだが、どうやら望はいい顔はしていないかった。
望は溜め息を吐くと、
「なんか、久しぶりに告白された気がするなぁ。 あ、いや……雄介を除いて女性に告白されたのが久しぶりのような気がすんだよな。 なんか、変に今日は疲れたな……色々と……」
「そっか、ほんなら、携帯取りに行って帰るか?」
「あ、いいや……」
「……へ? まだ、デートし足りないん?」
「いや、人がいないとこに行きたいかな? って……ただな二人だけでゆっくりしたいんだけど……」
ともだちにシェアしよう!

