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ー信頼ー47

「そっか……。 まぁ、今日一日は望にはゆっくりとしてもらうかな。 たまにはゆっくりと休ませてやらないとだしな。 体が休みたいって言ってる訳だし、寧ろ、たまにはそうしてやらないとだしよ。 そう、今までの望っていうのは本当に忙し過ぎたんだろうしな」 「そういう事やんな」  雄介は会話をしながら朝食を作り終えると、 「ほな、望にも食べさせる為にもお粥にしたし、食べようや」  雄介は出来た朝食を持ってテーブルへと運んで行く。 「本当、お前って、何でも作れるんだなぁ」 「とりあえずな。 前に望と住み始めた頃にもそんな事、望に言われたなぁ。 東京に来て、一人暮らしするようになって、消防士として働いているんだったら、栄養のついた物を食べないとならないって思うてな、色々と本とかネットとか見て勉強してきたしな」 「そうだったのかぁ。 成る程な」 「それに、消防士の時っていうのは一日働いて、一日休みでっていうのを毎日のように繰り返して来ておったから、暇な時間が丸一日あったからな」 「一人の時間っていうのは、その時間を有効に使っていたって訳だ」 「まぁ、有効に使ってたっていう程ではないんやけど、まぁ、料理は嫌いじゃなかったって事なんかな?」 「雄介って、他に趣味とかあんのか?」  和也にそう聞かれ、雄介はお粥を口にしながら何やら考えているようだ。 「んー、特にはないかなぁ? 強いて上げるんやったら、体力づくりって事なんかな?」 「……って、それって、趣味の一つに入るもんなのか? 普通、映画を見ることとか、音楽を聴く事とかって言うんじゃねぇのか?」 「んー、それやったら、ないのかもしれへんわぁ。 ほなら、和也はあるんか?」  みんな一緒に住み始めたからなのであろうか。 前には気にならなかった事を聞きたくなったのであろう。 「んー、俺もねぇかなぁ? まぁ、敢えて言うんだったら、車って所かな? 車は小さい頃から好きだったからな。 特に今乗っているのが一番好きなのかも。 あ、でも、改造とかっていうのは興味はねぇけどよ。 だって、それって俺からしてみたら、自分の愛車を傷つけてるようなもんじゃんか。 まぁ、愛車でドライブ位が趣味って所かな?」 「車かぁ。 あー、前に望とドライブ位はしておけば良かったわぁ。 なんか、望と一緒に住むようになってからはデートもあんまりした事もなかったしな。 あ、いや……デートと言ったら、望にトラウマ的な事があったから、そっから、あんまりデートしなかったって言うのか……あ、いや、デートっていう言葉を口にすると意識してまうから、デートじゃなくて出掛けるって言葉にしたんだったけな」 「まぁ、望とデートって言ってもデートっていう感じにはならなそうだけどな」 「ま、確かに……望の場合には外じゃあ、手さえも繋いでくれへんしな」

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