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ー信頼ー67

「うん! 大丈夫!」  そう笑顔で答える蒼空。 「ほなら、良かったわぁ。 また、痛くなって来たら言うてな」  雄介は蒼空の身長に合わせて言うと笑顔で蒼空の頭を撫でるのだ。 「しかし、大変やなぁ。 蒼空はこないな所から学校に通っておったんかぁ」 「まぁね。 でも、もう慣れたよ。 毎日のようにここから下に降りてるからね」 「そりゃあ、足腰が丈夫になるってもんやろなぁ。 ほな、またな……」  雄介は蒼空にそう言うと望達と一緒に丘を降りて行く。  そして挨拶回りをし終えると、望達は診療所へと戻りお昼にしたようだ。 「これで、診療所に足を運んでくれる人がいるといいよな?」 「まぁ、そやね……増えるかどうかっていうのは分からへんけど、増えてくれたらええよなぁ」 「ま、これはいいとして……今日はたまにはのんびりしねぇか?」 「……って、それって、どういう意味だ?」 「そりゃあ、決まってんだろ? 恋人同士でイチャイチャとするとかさ」  望は和也にそれを聞いてしまい、久しぶりに雄介の事を意識してしまったのであろうか、顔を赤くさせてしまっていた。 「確かに、和也の言う通り! たまには恋人同士でゆっくりとするのもええのかもしれへんな」 「それなら、決まり! とりあえずさぁ、何かあるかもしれないから、一応、診療所のドアには貼り紙でもしとこうぜ。 『何かあった時には携帯まで』って書いてな」 「確かに、それがいい考えなのかもしれへんなぁ。 ほなら、俺の携帯番号書いておいてー! そしたら、電話来たら和也達にも知らせるしー」 「そうだな」  和也はそう返事すると、隣に座っている裕実の体を抱き締める。 「んー、お前の事をこうやって抱き締めるのも久しぶりな気がするー!」 「んー! 和也辞めてくださいよー。 恥ずかしいじゃないですかぁ」 「別に雄介達の前なんだし、恥ずかしがる事はねぇだろー。 だって、雄介達は俺達の仲を知ってるんだからさ」 「そういう事じゃないんですってばぁ!」 「なら、どういう事なんだよー」  和也は裕実に向かって頰を膨らませる。 「あ、いや……その……なんて言うんですかね? 良くは分からないのですが……久しぶりだから恥ずかしいっていうのか……」  そのまま黙ってしまう裕実。

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