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ー信頼ー70
「俺の方は望の事を待っておっただけやで……。 今まで忙しかったやろ? せやから、待っておったや」
「……待ってたってなぁ」
望は雄介の言葉にため息を吐く。
「もういい! 俺達の関係っていうのは、友達以上恋人未満でさ!」
そう言うと望の方は相変わらず雄介とは反対側を向いてしまう。 そんな事、こういう話をする時にはいつもの事だ。
「どないして、そうなるん? 望と俺の関係っていうのはそんなもんでええんか? ってか、本気でそう思ってるん?」
真剣に雄介は望に質問をしているのであろう。 声だっていつもより真剣で瞳だって望の目を完全に捉えて離さまいとしているのだから。
そんないつもとは違う雄介に体を固まらせてしまう望。
「……望がこんな話、苦手なのは知っとる……けどな……俺達の関係っていうのは友達以上恋人未満っていうのはもう聞き捨てならん。 確かに、この島に来るまで、色々と忙しかったし、この島に来てからもバタバタとしておったから、その間に関しては和也達とも散々話し合ったし、それはそれで解決したやろ? まぁ、その間っていうのは友達以上恋人未満だったのかもしれへんけどな。 せやから、その事については話し合って決めた事やんか、だからもう俺達の間にそういう関係は無しやって……俺達っていうのは恋人同士っていう仲なんやろ?」
「なら、何で、雄介はご飯の後、掃除とかしてたんだよー!」
「それはしゃーないやんか……家事とかも俺の仕事なんやし、こうやって暇な時にしか出来へんからなぁ」
雄介は立ち上がると体を伸ばすのだ。
「なら、雄介はどうなんだよー」
「そんなん決まっとるやろ? 俺達の関係っていうのは恋人同士やって事や」
雄介は望の事を強く優しく抱き締めると、
「今までホンマ忙しかったからな……望も不安やったんやろ? 大丈夫やって、俺の方は望の事を忘れた事もなかったで、ずっと、ずっと、望の事をこうして抱き締めたかったんやけどな。 ホンマ、仕事の方が忙しくて望の事をほっといたのはスマン……これからは気を付けるようにするし。 せやから、もう、友達以上恋人未満っていうのは言わんようにしてな」
雄介はそう言うと望の額へとキスをする。
望はそんな雄介の言葉から真意みたいなのが伝わって来たのか、今まで体に力を入れてしまっていたのだが、体から急に力が抜けてしまったようだ。
「確かに雄介の言う通り、不安でいっぱいだったのかもしれねぇな。 今、改めて雄介に言われて安心したように思えるしよ。 俺だって、雄介の事、本気で好きなんだよ。 本当に本当に心が苦しい位にお前事を好きになっちまったんだ! だから、逆に何も無いと不安で仕方なくなっちまったのかもしれねぇな」
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