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第26話 高ぶる感情 1
俺にまたがった雪近は至極楽しげに笑い、嬉々として下肢に手を伸ばしてくる。散々雪近の色気に当てられた俺の息子は、バスタオル越しでもわかるくらいに張り詰めていた。正直言うとあまり触れられるとすぐにでもイってしまいそうなほどだ。しかしそれでは男としてかなり情けなさ過ぎるので、意識して欲を抑え込む。
けれど雪近の手はタオルの下へと潜り込み、パンパンに膨れた熱をきつく扱く。長い指が絡みつき、指先が張り出した部分を撫で回す。手が大きいから、全体をまんべんなく刺激されて、腰が震えた。
「大悟さんきつそうだね。一回出しておく?」
「いま挿れたらみこすり半で終わりそうだ」
「んふふ、それも可愛いけど。それだと俺も寂しいから」
苦い顔をする俺に満面の笑みを浮かべながら、雪近は腰に巻いていたタオルを解いていく。そして存在を主張するかのようにそり立った熱をまじまじと見つめる。その視線にむず痒さを覚えて、俺は雪近の両足に手を伸ばした。捕まえた太ももを引き寄せるように力を込めれば、半勃ちになっている雪近の熱とこすれ合う。
しかしそこを刺激するように腰を揺らすと、慌てたように腰を掴まれた。さらに俯きがちの顔をのぞき込もうとしたら、覆い被さるように抱きつかれる。そして息つく間もないうちに口づけられた。性急に唇を合わせて舌を差し入れてくる雪近に驚いて、されるがままに貪られてしまう。
唇が離れた時にはねっとりと銀色の糸が引いた。
「駄目、俺がするって言ったでしょ」
「雪が気持ちよければそれでいいのに」
「駄目だよ。俺も大悟さんが気持ちよくなってるとこ見たいんだから! 手でするのと口でするの、どっちがいい?」
「してくれんの? じゃあ、こっち」
じっとこちらを見つめてくる雪近の顎を掴むと、ぐっと唇に親指を押し当てる。うっすら開いたそこにさらに指を押し込んで、口を開かせて柔らかな舌に触れた。唾液をまとった舌を指の腹で撫でると、小さくくぐもった声が漏れる。
「雪のこれで舐めて」
少し潤んだ瞳を見つめ返しにんまりと笑みを浮かべれば、ゆっくりと身体を起こして雪近は下へと移動していく。けれどふと思い立った俺は引き止めるように腕を掴んだ。
「なに?」
「ん、俺も雪に触りたいから。脚こっちにしてまたいで」
「やだ、そうしたら大悟さんの顔が見えない。一回イクまで我慢して」
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