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第1話

「って、ヒナ~~!!早く支度してよ~?」 「は~い!!ちょっと待っててね、愛乃姉ちゃん!」 「相変わらず、ヒナには優しいよな、お前は……」 「あら、そうかしら??どっかの誰かさんとは違って可愛いもの」 「あぁあぁ、そうかよ……」 *******+*+*+*+*+*+*+*+*+*+******* 「さて!お客さんに喜んでもらえるように、頑張ろうっと」 「ヒナ、気合入れてしごいてこいよ!!」 「ちょ…、龍星さん、気合の入れ方なんか違くない…??」 龍星(りゅうせい)さんは、愛乃姉ちゃんの彼氏さんで…… 僕が恋愛のことで悩んでた時に相談に乗ってくれたの。 んで、この仕事始めてみないか?って… やっぱり最初のころは、抵抗があったし、嫌なお客さんとかもいるよなぁ…って思ってた。 でも、色々と吹っ切るには最適かなって…そう思って、話に乗ったんだよね~。 でも、実際やってみたら、嫌なお客さんなんていなくて… 会員制で、いろんな人がいっぱいだけど、優しい人が多かったんだ。 愛乃姉ちゃんと、龍星さんには感謝してもしきれないよ…… 「違くないだろう、そういう仕事なんだから」 「そうなんだけど……まぁ、行ってきま~す」 「ヒナ」 「はい??」 「自宅に呼ぶ奴は、案外変わったやつが多いから、気をつけろよ?」 「う、うん……」 「何かあったら、俺を呼べよ?すぐ助けに行くからよ」 「ありがとう、龍星さん」 でも。この時の僕は、この先に待っている人が知ってる人だとはまだ知らない……。 この先の僕の運命を変えるのも。

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