性急な動きでシャツをたくし上げられ鼓動が早まる。雨で身体が冷え切っている筈なのに、胸元を這う絢也の手の平はやけに熱い。 乳首をきゅっと指で摘まれ、塞がれた唇の端から声が漏れた。 「ぅふっ……」 密着している身体を押し戻すと、もう片方の乳首を口に含まれ背が仰け反る。舌先で転がされ突起がぴんっと張ってしまうのは感じている証だ。 抵抗が本心では無いと彼に見抜かれてしまう。 羞恥のあまり顔を手で覆った隙に、絢也の手が下肢に伸び下着の中に入ってきた。 「あっ……んんっ……」 「はぁ……瑛太さんの此処、凄く濡れてる……」 陰茎の先端からは透明な液が垂れ、触れられる度にくちゅくちゅと卑猥な音を立てる。 耳元に絢也の息が掛かり艶を含んだ声で囁かれ頬が紅潮する。自分でもはしたないと思っているのに言葉にされると尚更恥ずかしい。 不意に、絢也が立ち上がって衣服を脱ぎ始めた。眼前で露わになったのは誇張し反り勃った雄。 『俺も……同じだから……』 気恥ずかしそうに呟く絢也の亀頭は水に浸かったようにぐっしょりと濡れている。罪悪感を抱きつつも、彼がそれ程までに自分を欲してくれている事に喜びを禁じ得ない。倭を選んだ癖に、絢也の愛を拒んだ癖に、心と身体は性懲りもなく彼を求めている。 「あっ、駄目だ…あぅ…出ちゃ……」 絢也のごつごつとした手の平で扱かれ射精感が増していく。 『はぁ…はぁ…瑛太さん、出して』 「ん…ふぅ……ひぃぁっ！」 堪えきれず熱を放出した。腹は白濁で汚れ口端から涎が垂れている姿は見られたものじゃないのに、絢也は酷く興奮している。 休む間もなく膝裏を掴まれ脚を大きく割り開かれた。無言のまま見つめられ喉がごくりと鳴る。 白濁を纏った指先が秘部内へゆっくりと挿入されていく。内部をまさぐる指がワザと肝心な場所を避けている。 もどかしくて自ら腰を動かすと、絢也の指がスっと抜けた。 「はぁ……どうして……？」 「……しても良いの？」 コクリと頷くと増やされた指で触れて欲しかった場所を攻められ、熱を吐き出したばかりの雄が再び息を吹き返す。 「んんっ……そこ……気持ちいっ」 「ふぅ……我慢出来ない……挿れても良い？」 絢也の背に腕を回し腰を浮かせた。もはや、抵抗する気など微塵も残っていない。 「早く……あっ…くぅ…」 「くふぅっ……はぁ……」 盛った雄に何度も突かれ下肢が激しく揺れる。 雨脚が速まり窓の隙間から入り込んだ空気が乾いた喉を湿らす。外界と繋がっているのは其れだけ…… 「絢也く……あっあっ……」 「俺だけ……ふぅっ…俺だけを見て」 切望を含んだ彼の告白に心が震える。先端から溢れ出る蜜液が陰茎を伝い下生えまで濡らした。内壁を擦られる度に快感が押し寄せ嬌声をあげてしまう。熱に浮かされたように絢也との行為に夢中になっているのは其処に想いがあるからだ。 「ふっ…んんっ……」 「瑛太さん…好きだ…好きだ…」 ぱんぱんっと肌がぶつかり合う音と荒い吐息が室内に鳴り響く。互いを貪り悦楽に溺れる。 絶頂を迎えた刹那 「俺も…好きぃ…ぁあっ！」 本音が口を突いて出た。