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🎄 Jazz Night eve 10🎄 24日

外に出ると星空は遠く遠く瞬いている。 少しでも暗いところを求めて建物の陰になるところへ身をひそめる。 子どものかくれんぼのように暗がりを探す。 「 え?彼女、渚さんは従姉妹? 」 「 ちょっと考えて、わかんない 真剣な告白あんな時にあんな場所でしないでしょ 」 たしかに 「 俺借りてる部屋にはお前しか泊めたことない 」 「 え? 伊月泊めたのって 」 「 もちろん大量に楽譜の置いてある実家に決まってるじゃん 」 「 俺が朝訪ねた時にいたのは? 」 「 楽譜アパートにあるって言って呼んだ 」 「 なんだって 俺はクリスマスシーズンに詐欺にかかったのか? 」 「 勿論、クリスマスの罠に引っ掛けたんだよ。 鈍い啓志を。 渚はフラフラする伊月に嫉妬させたかったし 」 「 ぐるだったの?お前たち 」 そうお互いのクリスマスプレゼントは、 欲しい人を貰うため その曲を口ずさむ唇は深く長く雪の中で塞いでやった。 店から人影が出てくる。 暗がりで抱き合う俺たちの向こうから、 渚は微笑んで軽く手を上げ、 横の伊月は俺たちを見つけると仏頂面をする。 ごめんな伊月 知ってたよ、少し惹かれてたってこと でも、渡さない、手に入れたんだから 喧嘩100回の俺が簡単に顎を殴られるわけない。 俺の方にも俺の考えた違うシナリオがあったんだよね、 伊月は近所に住む俺の高校の後輩。 ちょうどギタリストを探してた晴矢に近づいて、好きになれと、好きになったふりをしろと。 晴矢に横恋慕した彼が、晴矢の好きな相手だと誤解して俺を殴れって。 伊月と一芝居打ったんだよ。 そうすれば、晴矢が気付くんじゃないかって、 俺との間は単なる友情だけで終わらない、終わらせないって俺の気持ちを気づかせたいって。 でも本当は、 なかなか踏ん切りのつかなかった俺のためにも、こんな一芝居が必要だったんだ。 まさか、名脇役の渚が出演するなんて思ってもいなかったけど… でも内緒な これはクリスマスイブの秘密 来年のクリスマスは 不幸が起きませんように、 そして、ゆっくりとお前を抱きしめ口づけをする。 子どもみたいに星に願いを祈るほど、降り出した雪が溶けるほど、 お前が好きだ Christmas For You

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