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フォンダンショコラが溶けるまで
初めましての人は初めまして、もう俺のこと知ってるよって人はこんにちは。
イケメン担当の矢吹 海 です。職業は大学生2年生です。
俺は今、最近通っている喫茶店のマスター、望月 さんになぜか壁ドンならぬ床ドンをされている。
「なあ、今何考えてんの?」
「いや…なんでこうなったんだっけなと、思って」
「へえ…お前、けっこう余裕あんのな」
「余裕ないから…現実逃避…」
「逃げられると思ってる?」
「むり……」
だって、俺の心臓これまでにないぐらいうるさい。
近づいてくる望月さんの視線から目が離せない。心臓うるさいし、体は熱いし、もうドキドキってレベルじゃない。
人を本気で好きになるって、こういうことなんだ。
望月さんの手で瞳を隠されて、唇にほんのり吐息を感じたあと、キスをされた。
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