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episode2-15
「……言っちゃやだ…。」
もう1回そんなこと言われたら、いい加減我慢出来るはずもなくて
俺は強引に侑稀の上に覆いかぶさって、唇を重ねた。
「ん、んーっ…。」
「ふっ…、なんで息、止めてんの。」
「ん、びっくり、したから…。」
「じゃあもう1回。」
もう一度キスすると
今度は俺の首に手を回して、ぎゅっと苦しいくらいに
侑稀はしがみついてきた。
「ちょ、侑稀…?」
「………すぅ…。」
「……この状態で寝落ちかよ…。」
俺の事を離すまいと捕まえたまま
耳元では規則正しい寝息が聞こえる。
「…………これは、タチが悪すぎる。」
こいつが朝起きたら、なんて言ってやろう。
そんなことを考えながら
俺は諦めてそのまま眠りについた。
【京side.end】
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