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episode2-18
「とりあえずシャワー浴びてきな。服は、寝苦しそうにしてたから脱がせただけだから。」
なんか食えそう?と京に聞かれて、反射的に頷いて
俺はは気怠い体を起こしてベッドから立ち上がった。
「洗面はあっち、んで、トイレはこっち。」
「あ、あぁ。ありがと。」
指さされた方に行くと、俺の家よりずっと広い洗面とバスルームがあって
こんないいとこに住んでたら俺のアパートなんか狭く感じただろうなって
そんなことを考えながらシャワーを浴びた。
「……記憶ってこんなにすっぽりぬけるもんか…?」
このマンションに来たことさえも覚えてないとか怖すぎる。
いくら思い出そうとしても記憶は全然戻ってこなくて
俺は仕方なく考えることを諦めた。
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