46 / 213
episode2-20
「…あ、上がった?」
「ん。シャワー、さんきゅ。」
「別にいーっての。バスローブのままじゃ寒い?」
「あー…、ちょっと。」
「んじゃあ部屋着貸すわ。」
はい、と薄手の部屋着を侑稀に渡すと
さんきゅ、と侑稀は素直に受け取った。
「あ、待った。髪、全然拭けてねぇじゃん。」
そこ座って、とベッドを背もたれにするように侑稀を座らせて
侑稀の体を足の間に挟むようにベッドに座る。
「ドライヤー苦手なんだっけ。」
「……うん。」
「じゃあタオルドライだけな。」
あんな話をした後なのに
侑稀は無防備すぎるくらい大人しく
俺に頭を拭かれていた。
ともだちにシェアしよう!