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episode2-20

「…あ、上がった?」 「ん。シャワー、さんきゅ。」 「別にいーっての。バスローブのままじゃ寒い?」 「あー…、ちょっと。」 「んじゃあ部屋着貸すわ。」 はい、と薄手の部屋着を侑稀に渡すと さんきゅ、と侑稀は素直に受け取った。 「あ、待った。髪、全然拭けてねぇじゃん。」 そこ座って、とベッドを背もたれにするように侑稀を座らせて 侑稀の体を足の間に挟むようにベッドに座る。 「ドライヤー苦手なんだっけ。」 「……うん。」 「じゃあタオルドライだけな。」 あんな話をした後なのに 侑稀は無防備すぎるくらい大人しく 俺に頭を拭かれていた。

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