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episode3-1
【京side】
眠る侑稀を起こして、バイトに送り出してから数時間。
一通り家事を終わらせた俺は
スマホを手に頭を悩ませていた。
「なんて打つかなー…、もーこれでいっか…。」
理由なんか言ったって
どーせ納得してくれないことくらいわかってるわけで
俺は、ごめん別れよ、とだけ打って
送信ボタンを押した。
「今日の夜はどーすっかなー…。」
まだ胃が弱ってるかなーとか
あいつの嫌いな食べ物とか
侑稀のことを想っているってことが、意識すればするほど自分でわかって
今まで逆になんで普通の友達でいれたのか、不思議なくらいだった。
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