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episode2-26

「こっちのが、いい。」 「………あー、ったく…。」 「…?何…?」 「…なんでもねぇよ。」 人と一緒に寝るなんてなれないけど 京と寝るのは なぜか自然としっくりきたような気がした。 「………苦しくない?」 「へ、平気。」 「ん。」 京が喋る度に耳元で京の気配がして くすぐったい。 「……あんま喋んな、耳のへんくすぐったい。」 「…このへん?」 「っ、うわっ。」 「あ、わり。」 いきなり触られたらびっくりする、と俺が言うと 何もしないっつったのに悪かったな、と京は俺の頭を撫でた。 人と一緒に寝るなんて全然慣れないけど この時の俺はあまりにも眠たかったせいか、すぐに眠りに落ちた。

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