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episode4-9
-数時間後-
「き、侑稀、」
「んー…?」
「そろそろ起きろ、もう18時半。」
「んー…。」
目もほとんど開かないまま
俺は上半身を起こして、近くに放っておいたスマホを見た。
「ふぁ…、よく寝た…。」
「こんなに寝たら夜寝られなくなんぞ?」
「…どうせBAR行くんだからそんなに早く帰ってこないだろ。」
財布とスマホだけ持ったらいい?と京に聞くと
スマホと鍵だけでいいよ、と財布をテーブルの上に戻した。
「酔っ払って財布でも落とされたら困るからな笑」
「……京がそんなに飲ませなきゃいい話だろ。」
「はいはい、心配すんなちゃんと見とくから。」
ほら行くぞー、と京が俺の手を引っ張るから
俺は半ば連れていかれるようにして家を出た。
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