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episode4-8
「…逃げないってことはいいってこと?」
「………きくな、馬鹿。」
1回軽く触れたかと思ったら
すぐにもっと深く唇が重なって
舌が絡まるたびに体の奥の方が熱くなるような、そんな感じ。
「んんっ…。」
「侑稀、顔赤い。」
「うっさいっ…。」
やられっぱなしなのが気に食わなくて
京の舌を軽く噛むと
仕返し、と言わんばかりに今度は俺の舌が強く吸われた。
「…そんなに煽んなよ、止められなくなったらどーすんだ。」
「……別に、煽ってないから。」
もう寝る、と京に背を向けると
いつもの体勢になるように、京が俺の頭の下に腕を入れた。
「…暑い。」
「エアコンの温度下げる?」
「………そこまでじゃないから、平気。」
そう言うことじゃねぇよ、と思いながら
俺は目を閉じた。
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