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episode5-12

「それで?そこのキズは彼女につけられたの?」 「傷?」 「そこ、首筋。」 まさか気づいてなかったの?と母さんに指さされて 俺は慌てて鏡を見た。 「……痕になってねぇと思ってたのに…。」 そこは、今日の朝侑稀に噛みつかれそうになって 慌てて阻止した場所。 急いで止めたから痕にはなってないと思っていたのに、思った以上に赤くなっていて驚いた。 「あー…、これね、まあ、」 「珍しいじゃない、京がそうゆうことさせるの。」 「そうかぁ?」 俺が言うと 今まで1回もそんな所に痕をつけて帰ってきたことなんてなかったでしょ、と 母さんは言った。

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