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第77話*
宗輔が指を引き抜くと、はいていたスウェットをさげる。すると、凶暴なまでに硬く立ちあがった分身が現れた。いつ見ても結太のものより数段立派で逞しい。
その隆々とした肉の角を、結太のゆるくほころんだ紅色の粘膜に押しつけた。先端がぐにっと入りこみ、衝撃に受け入れた輪がビクビクと波打つ。
「……あ、や、きつ……」
結太が唇を噛みしめる。痛みはなかったけれど、興奮と緊張に涙が滲んだ。
「嫌か?」
宗輔が上体を倒して、結太の顔に自分の顔を近づける。自分も苦しいのか、凛々しい眉をひそめていた。
「やじゃないです。……やじゃないから、だい、じょぶ」
ふるふると首を振ると、宗輔は何とも言えない辛そうな、けれど嬉しそうな顔をした。
「お前のことが好きだよ」
ぬぷっと熱い塊が、身の内を犯してくる。潤滑剤の助けを借りて、宗輔の太い楔が奥へと進んできた。
「ああ、なんか、も、すご……」
結太の声がうわ言のようになる。
「くそっ、お前の中、こんなだったのか……想像してたのと、全然、ちがう、なっ」
宗輔も俯いて、歯を喰いしばった。
「やばいぞ。すぐ達きそうだ。これ以上、格好悪いところ……見せたく、ねぇ、のに」
切れ切れの呟きが、宗輔も感じていることを教えてくる。結太は熱い愉悦に身を焦がしながら、宗輔がこんなときまで結太の前では理性的であろうとするのに、心がきゅぅっと絞られた。この人になら何をされても大丈夫だ。いつまでもどこまでもついていける。
「宗輔さん、俺も、あなたのことが大好きです」
ずっと前から、好きだった。もし宗輔に呪いがかからなかったなら、この先も一生心が通じあえることはなかったかもしれない。
「俺、あなたに好きになってもらえて、世界一、幸せ」
「そう言われると、世界を征服したような気分になるな」
宗輔が、結太にキスをする。硬く締まった腰を、ゆっくりと、けれどすぐに、激しい動きに変えて、下肢に打ちつけてきた。
「あ、あ……あ、ん、い、いっ……」
抜き差しされる衝撃は、身体の内側を掻き回されるようで、結太は経験したことのない奇異で強烈な快感に翻弄されていった。
下半身がぐずぐずに蕩けていくような気がする。結太はまだ自分の足を掴んでいたが、その感覚もなくなっていった。
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