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白黒-shirokuro-1

「はーいっ、いいね。もっとカメラを睨んでみようか」 カシャ____カシャ____  今日はカメラマンとして雑誌の撮影日。  撮影モデルは恋人の樹矢。  初めて俺が樹矢を撮った時の写真がとても評判良く、今後も是非撮影するなら俺がいいと樹矢のマネージャーからの頼みでもうかれこれ3年は撮り続けている。 「その顔いいね。樹矢くん、ポーズも変えてみようか」  撮影中は周りのスタッフもいるから何時もみたいに呼び捨てにはできない。  俺は樹矢の表情を引き出すのが仕事だ。  でも_____ 「……格好いいな」  ボソッと呟いてしまうほど樹矢のクールな顔は格好いい。綺麗な顔立ちに高身長、手足もスラッとしていてどこを切り取っても絵になる。  何時もは馬鹿みたいに声出してクシャって笑ってる時とのギャップもまたドキッとする。  世の中のファンはそんな樹矢に心を持って行かれてるんだな…って俺もそのひとりか。  そんな事を思いながら樹矢の撮影が終わった。 「お疲れ様でした!朱斗さん、今日もありがとうございました!」  何時もの笑顔で樹矢は言った。 「こちらこそ。出来上がり楽しみにしててね」  これが俺達の表の顔。仕事仲間としての朱斗と樹矢だ。 「あの朱斗さん、今日もご飯一緒にどうですか??」  仕事が同じでケツも一緒の時のお決まりの誘い文句。  返事はもちろん…… 「いいよ」

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