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白黒-shirokuro-5

 _____ゅ…ゆちゃ…朱…ちゃん! 「……朱ちゃん!」 「ん…ん??」  目が覚めると樹矢が俺に抱きついてきた。 「あれ…俺……」 「朱ちゃん、ごめんね!大丈夫?これ、お水飲んで…!」  樹矢は俺をゆっくり抱き起こすとグラスいっぱいの水を俺に渡した。 「ごめんね。夢中になりすぎて力加減が馬鹿になって気づかないうちに朱ちゃんの首を締め付けてたみたいで……」  苦しかったよね。本当にごめん。  そう言って泣きそうな表情で樹矢は俺の頭を優しく撫でた。  そっか、最中に締められてたっけ。  水を飲みながらぼーっとさっきの事を思い出した。  _____でもそれすら嬉しかった。 「大丈夫だよ。俺は」 「ホント?痛くない?病院いく?」 「そんなんで病院なんて行かねぇって」  俺は笑いながら樹矢に返した。 「久々に激しくて……俺は、嬉しかったよ……」  本人にちゃんと言うのは恥ずかしいからボソッと呟く。 「っ朱ちゃん……‼」  その呟きはしっかりと聞こえていたのか、樹矢の表情が何時もの笑顔に戻る。 「大好き!朱ちゃんは俺のだからね。誰にも渡さない。この身体も顔も眼差しも全部全部俺のだよ。いつか、遠い未来、二人だけの空間で誰の目も気にせず、ずっと一緒に過ごそうね?」  再び俺の頭を大きな細い手で撫でながら樹矢は言った。 「……っ!」  俺と同じ事を考えてた。  心の中でとても安心した。同時に嬉しくて泣きそうになって。俺ってこんなに泣き虫だったっけ。と考えた。  _____俺と樹矢だけの想い。  _____他の誰にも見せない想い。 「よろしくお願いします」

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