撮影終わりにコンビニへ行き、自分の撮影した雑誌を探した。 確か今日が発売日だよなぁ…。一通り探してみるが目当ての雑誌は無かった。 本屋ならあるだろう。と少し家から離れているが大型の店舗へ早足で向かった。 「おっ…これだ。」 案の定、雑誌が売ってあった。しかし… なんかこの本だけ平積みだな…。 今日出たばかりのはずなのに、すでに在庫が無いのか周りに比べて明らかに積まれている数が少なかった。 「ねぇ！売ってたよー！」 「あ！ホントだ！」 不思議に思って陳列している前で考えていると女子高生二人がやって来て、その雑誌を手に取った。 「やっぱりカッコイイねー。樹矢くん。」 「ホントに！今度ファンクラブも出来るみたいだよ？入りたいなぁー。」 どうやらこの雑誌の表紙に載っている男の話をしているみたいだった。どんな奴だろう。と手に持っていた雑誌の表紙を改めて見た。 そこには茶色のサラサラな髪の毛に綺麗な二重で太陽みたいにキラキラと笑う男が載っていた。思わず惹かれる表情に心臓の鼓動が早くなった気がした。 モデルの瀬羅樹矢。 デビュー時から人気がすごく、今回が初めての雑誌の表紙らしい。かっこいいルックスと無邪気な笑顔に世の女性はメロメロらしく、いま注目の人物として取り上げられている。 家に着いて雑誌を捲る。自分のページよりもモデルの樹矢が気になりマジマジと写真を見る。 いつか、こいつのいろんな表情を自分の手で撮ってみたいな…。 _____いつか、会ってみたい。