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拍動-hakudou-2

「須藤さんお酒とか強いですか?」 「んー。まぁ、ほどほどかな。」 なんなんだ。どうなってるんだ…目の前には、つい最近まで雑誌越しに撮りたいと思っていた彼がいて、会ったその日に連絡先を交換した上にご飯にまで行くことになるなんて……… 「須藤さんって呼ぶの堅いから、朱斗さんでもいいですか?ほら、年齢も近いですし!」 確かに、彼と俺は歳がひとつしか変わらなかった。彼が一個上だ。 「あぁ。いいよ。」 「俺の事は樹矢でも何でもいいです。ちなみに恋人にはみぃくん。って優しく呼ばれたいです!」 そのちなみにはいらない情報じゃないか?と思いながらも、適当に呼ぶわ。と返事した。 〜♪〜〜♪♪ 話が盛り上がってきた頃に樹矢の電話が鳴った。彼は画面を見て、あっ…。と何か忘れていた事を思い出したかの様に電話に出た。 「はい。うん…うん…」 「いや。今からは行けない。うん…君がそうしたいならいいよ。別れよう。じゃあね、さようなら。」 割り切った様に言葉を吐いて彼は電話を切った。 別れる…?相手は恋人!? 「ごめんねー。いきなり電話出ちゃって。」 「あ…え?いいんですか?恋人さん…。」 俺は戸惑いながら聞くと、あぁ、いいのいいの。さっき別れたし。とサラッと彼は言う。別れるって…そんなあっさりと…。戸惑いが隠せずにいると彼は突然真剣な顔で俺を見た。 「それよりさ……朱斗さん。」 「な、なに?」 「俺と付き合わないですか?」

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