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一色-hitoiro-3

朱斗さんが俺に向けてシャッターを押す。シャッター音にあわせてポージング、表情を変えていく。 始めはモノクロ調でカッコイイ感じの雰囲気だった。スーツっぽい衣装を着ていたので撮影が進むに連れてジャケットを取ってみたり、ネクタイを緩めて着崩してみたりと、色々なパターンを出していった。 朱斗さんから特にこんな感じでと要求される事は無かった。俺の好きな様に動き、スムーズに撮影は流れていった。 朱斗さんはカメラ越しに俺の事、見てるんだよね。こんな長い時間見てくれるなんて嬉しすぎるよ。それだけでも俺、幸せかも……。 クールな表情から時折笑顔を向けてみたりした。その笑顔はレンズの先にいる、大好きな朱斗さんへ向けて…。 「よし。じゃあ、次は外で。」 朱斗さんが声を掛け、スタッフはバタバタと動き出す。 俺は足早にモニターに写真を確認しに行った。 「わぁ……。カッコイイ…。」 そこに映っていたのは今まで沢山撮ってきて貰った中でも断トツでカッコいい、瀬羅樹矢がいた。 「朱斗さん!めちゃくちゃカッコよく撮れてます‼」 嬉しくて舞い上がり、朱斗さんにすぐに伝えた。 「ありがとうございます。でもカッコイイのは…元がいいからですよ。」 …あれ?遠回しにカッコイイって言われてる? なんか、朱斗さんの顔も少し赤いような…? もしそうだったら、可愛すぎるでしょ…ホント…。

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