116 / 227

まだ-mada-1

「おはよーっ!しゆちゃーん!!」 日の出る時間が長いこの時期。なぜか樹矢は早起きになる。 「んん……。今何時よ…。」 「6時になったとこだよ?もう起きてから1時間も経ってるし、そろそろしゆちゃん起こそうと思って!」 声だけで分かる。今こいつめちゃくちゃいい笑顔してる。くそ…、撮りたいけど眠すぎる。 「あんたはホントに太陽かよ…。」 ぼそっと呟く声は樹矢に届く事なく消える。 「ほーらっ!朝ごはん作ってくれると嬉しいな?」 「分かってたけど結局ご飯目的なのね…。」 それだけじゃなくって。とベッドに寝転がって布団に包まってる俺にそれごと抱き着いた。 「大好きなしゆちゃんの手料理と大好きなしゆちゃんも頂いていい?」 ほんと、馬鹿なんだから…。

ともだちにシェアしよう!