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サプライズ-surprise-1

「これで終わった…。」 家のデスクにあるPCモニターを見つめながら、達成感と共に思わず呟く。 自分が仕事をする上で欠かせないモデルであり、恋人でもある瀬羅樹矢の1st写真集のレタッチがたった今、全て終了した。 欠伸をした後、PCのメール画面を開いて彼のマネージャーである成田さんに連絡を入れた。 (これで俺の役目は終わりかな…。) 出来る事はした。 これまでに何回か写真集を出してはいるけど、今回はよく知る恋人の為か、いつも以上に時間を掛けてこだわって作り上げた。 ----- 「しーゆーちゃんっ、ただいまー!」 夜になりガチャっと扉の音がなったと思えば、元気な声が玄関から聞こえてくる。 「樹矢…。おかえり。」 「あ!しゆちゃんの肉じゃがの匂いがする!」 今晩は肉じゃが。 一日家で仕事していた為、朝から仕込んでいた。 「すぐ用意できるから。」 「はぁーい!」 子供以上に素直で、子供の様に元気な彼を微笑ましく思う。恋人が帰ってきて喜んでいるのが自分でも分かる。 二人分の食器に二人分の箸、お揃いのコップ、同じ物を食べて同じ時間を過ごす。 心が満たされて、後に身体も満たされる。 「しゆちゃん、ありがと。」 「ん?なにが?」

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