「だから、一緒に行けなくなった事を謝って仲直りしなよ」 「分かったよ。亜樹」 香奈ちゃんは僕を見ている。 一緒に行けば良いよって言わない僕を睨んでいるように見ている。 好きな人と周りにも分かるくらいに誠也に付いて歩いてたんだ。 いきなり、引き離されたら怒るよね。 親友の僕が誠也と一緒に居たいからだと知ったら香奈ちゃんはどんな反応するんだろう？ 「香奈、悪い。俺は卒業するまで亜樹と登下校するから香奈とは一緒に登下校出来ない。今日は連絡しなくて悪かった。ごめん」 誠也は香奈ちゃんと智花ちゃんの前で頭を下げた。 そんな誠也を見て智花ちゃんが何か言おうとしたが香奈ちゃんが止めた。 「分かった。気が向いたら私とも一緒に登下校してね」 「悪い。それはないかな」 「そっか・・・智花ちゃん。ありがとう。行きましょう」 「でも・・いいの？」 「うん。早く智花ちゃん」 香奈ちゃんは智花ちゃんの腕を引っ張り僕達の前からいなくなった。