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第20話
「本当に良いの?誠也」
「何がだ?」
誠也の問い掛けに僕は一瞬言葉が出てこなくなった。
彼女が出来るかもしれないという不安に襲われたのだ。
きっと卒業までに誠也は彼女が出来たりするはずだからその時は僕は笑って祝福出来るのだろうか?
「どうした?」
「あっ・・と、彼女が出来たかもだよ」
「彼女ね・・・俺は亜樹が居ればいいよ」
「えっ?」
「うん?亜樹と遊んだり話したりしてる方が楽しいからな・・・恋愛はめんどくさい」
今の言葉に僕は上げられて一気に突き落とされた感じがした。
恋愛はめんどくさいか・・・。
それに男同士なんて余計に面倒だよね。
悲しいけど少しだけ安心した僕がいるんだ。
だって、今はまだ誠也は誰とも付き合わないし好きにならないって事だからね。
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