38 / 100

第38話

「そんなに大きな声出さなくても聞こえるわよ。本当にビックリするじゃない。誠也君もビックリしたわよね」 「あっ、はい」 ビックリする所は僕の出した大きな声なの母さん。 意外な反応に僕はどうしていいか分からなかった。 怒られるんじゃないかと思っていた。 「真剣なのよね2人は?」 「はい。亜樹を好きです。ちゃんと恋愛対象としてです」 改めて母さんの前で言う誠也を見ると泣きそうになってしまった。 別れろと反対されても僕は誠也をずっと好きでいたい。 「亜樹もなの?」 「僕もだよ母さん。反対されても仕方ないけど僕、誠也を好きな気持ちは変わらないよ」 母さんは暫く黙って僕達を見ていた。 何を言われても僕は絶対に誠也を好きでいる事を止めたりしない! 母さんを泣かせてしまうかもしれないけれど僕の人生だよ。 こんな僕を許して母さん。

ともだちにシェアしよう!