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第69話

僕が先輩に言おうとした時にドアをノックする音が聞こえて来た。 「入れ」 「失礼いたします。お茶をお持ち致しました」 ドアを開けてワゴンにお茶とスイーツを乗せて運ぶ姿も絵になる。 本当にモデルとか俳優さんのお仕事をしていてもおかしくない容姿をしている。 「失礼致します」 「ありがとうございます」 「いえ、私の事はお気にせずとも良いです」 「はい」 間近で見てもやっぱり綺麗な顔立ちをしていると思う。 このお屋敷にいる使用人さんは皆んながモデル並みな気がする。 「亜樹、見過ぎだ」 「あっ、ごめんなさい」 僕は恥ずかしくなって慌てて下を向いた。 自分では気づいてなかったけどかなりずっと見ていた気がする。 本当に恥ずかしいよ。

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