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永遠の愛~あなたと共に最終回

勉が玲奈を強く抱き締める・・・。 (クラクラする……玲奈達を助けてって?) 叔父さんと馬主さんが走って来た。 「「拓美!優馬君は大丈夫なのか?」」 (二人の顔を見るが何を言ってるのか?わからない!) 居ても立っても居られず勉はICU に入って行った。 どのくらい時間が立っただろう?あたりは暗くなった。 勉と先生が揃って出てきた。 俺は先生の血だらけの白衣を掴み 「せ……先生……優馬は……優馬は?なっなぁ、勉優馬は?大丈夫だよ……なっ?」 勉は俺の肩をしっかり掴む。先生は 「沢田さん、手を尽くしましたが意識不明の重体で……今夜厳しい状態です。」 「……ッ……」 (……ぁ……倒れ……そぅ) ガシッと勉に捕まれた……。 先生がICU に妹夫婦、俺を完全防備の支度をしてから入れてくれた。 「……ッ……優馬…」 手を握りしめた。 何度も何度も名前を呼ぶ 「優馬…なぁ……優馬……な……何寝てんの?ねぇ…先輩……?優……馬……早くッ……帰ろう……」 握りしめた手に涙が流れ落ちる・・・。 ずっとずっと手をさすりながら、願う……。 (早く目を覚ましてくれっと……) すると、手がピクッ……俺はギュウと握ると目がそぅ~と開く。 俺は片山の顔を見ると少しの笑顔で口を開け何か話してる? 俺は酸素マスク越しに顔を寄せて耳を澄ますと 「……ッ……ハァ……ハァ………拓…美……ハァ……ハァ……はる……か……ちゃ…んと、ハァ……ハァ……れ……いな……ちゃ…んは…ッ…ぶ……じ……な…ハァ……ハァ……の」 と…俺は玲奈と遥を見せた 「優馬……二人共お前のおかげで無事だ有り難う。だからお前も早く治せ、なっ」 「お義兄ちゃん本当に有り難う」 片山は少し微笑んだ 「……ッ……ゥ……ハァ……ハァ……良……かっ……た。ハァ……ハァ……拓……美……ぁ……りが……と……ゥ……ぁ……りが……と…………ぅ」 するとけたたましい音がなった。    ピー……心停止…… 先生が慌てて電機をうつ!    ……再度……うつ……。 が、先生は静かに目を見て、脈をはかり首を横に振る。 「……御臨終です……」 俺は首を振って……何度も首を振り、片山の肩を揺すった。 「ね……ねぇ❗ゆッ……優馬……優馬!嘘だろう?ねぇ目…開けてよ❗ねぇ……先輩……冗……談……でしょ?ねぇ……ねぇ……優馬……優馬!謝るから拓美って読んでよ。ねぇ……ねぇ……って俺を抱きしめてよォ……優馬……逝くなよ……なぁ……俺を置いてくなよ!」 俺は片山を抱き締め大声で泣いた。 妹は義弟と一緒に待合室で泣いた。 看護婦が器具を外し着替えをさせようとした。 俺は片山を再度抱き締めたまま離さない。 「優馬はまだ生きてる……触らないでくれ!生きてるんだ!」 看護婦が勉を連れて来た。 俺の肩を掴み 「義兄さん、片山さんは死んだんだよ、いつまでもこのままには出来ないんだよ」 俺は首を振って 「勉、お前までそぅ言うのかよ!優馬はまだ生きてる……死んでない!」 「義兄さん、落ち着いてくれよ!片山さんは死んだんだ!」 俺は廊下に出された妹の前で涙が止まらない 「……ッ……な…で……俺を置いて逝くんだ……優馬ぁ!」 妹は俺の背中をさすりながら泣いた。 バタバタと皆がやって来た。 近親者のみで葬儀を終えた。 俺はずっと抜け殻のようにぼぉ~として何もやる気が起きない。 仕事も再会出来ず部屋から一歩も出れない。 叔父さんと馬主さんが来た。 「拓美、もぉ仕事に出てこいよ」 「拓美君、辛いのは皆一緒だよ。ブラックも心配してる・・・」 「……すいません……叔父さんもぉ少しだけ……もぉ少しだけ休ませて下さい。」 部屋を出て行った。 片山の写真を胸に抱き締める……何度泣いても泣けるものなんだなぁ……ッ…… 妹が食事を持って来た 「お兄ちゃん少しでも食べないと……」 「ほっといてくれ」 妹が俺の頬を叩く 「お兄ちゃんがそんなんだとお義兄さんだって浮かばれない!そんなお兄ちゃんなんか大嫌い!」 「……ッ……仕方ないんだよ!……分かっているが……俺の中が空っぽになってしまった……玲奈……頼む。今はほっといてくれ」 妹は部屋を出て行った。 あれから半月…… 早朝、片山の写真と少しの荷物を持ちどこ行く訳でもなく何となく汽車に乗って居た……いつの間にか古巣の競馬場に来てしまった。 何気なく世話になった厩舎に足が進む。 二人の思い出の部屋を見た。 誰も使ってなくそのままの状態……ベッドに腰を下ろす。 「先輩……帰ってきたよ。初めて会った場所に……でも……なんで?先輩居ないんだよ。先輩……ッ……優馬ァ……」 トンッ……トンッ…… 「誰か居るのか?」 ドアが開く。 テキの姿・・・驚いてる 「拓美か?……お前……痩せたな。」 「……ッ……」 テキは横に腰を下ろす。俺の頭を叩く 「バカたれ!優馬がいつまでも不安だろ?そんな顔して……ほらっ」 俺の腕を引っ張り頭を肩に置き、背中を叩く 「……フッ……ゥ……ゥ……ウワァああぁああ……」 「……ヨシヨシ……拓美我慢しないで思いっきり泣け」 俺は子供のようにテキにしがみ付き泣いた。 テキはずっと背中をさすってくれた。 ずっと寝て居なく、いつの間にか眠ってしまった。 馬の足音で目が覚めた。 テキが側に居てくれた。起き上がり俺は 「テキ、すいませんでした。」 「拓美、優馬がなぁ……写真と手紙をくれたんだよ。凄く幸せですって有り難う御座いましたって、俺は凄く悔しかった。 なんで二人で北海道に行くんだって、だが、優馬が言ってくれたんだよ。拓美と一緒に必ず戻って来るって……こんな戻り方はないよなぁ……」 「…………優馬…幸せだったのかなぁ?」 「俺の前ではお前の話しをする時は最高のやさしい笑顔だった。それだけでもやっと幸せを見つけたんだなと思っている。あっ俺は仕事に行くから気のすむまでここに居て良いぞ」 「……すいません。有り難うございます。」 テキは降りて行った。テーブルに食事が食べろとばかりに置いてあった。久し振りに腹がなり食べた。気持ちが少しずつスッキリしている。 俺は久し振りだが厩舎に行きテキを見つけ 「テキ本当にありがとうございました。俺皆の居る牧場に戻ります。」 「分かった。もぉ大丈夫なのか?」 「はい、ブラックも心配しているから……戻ります。お世話になりました」 俺は深く頭を下げた。バスに乗り駅まで行き汽車に乗る。 北海道の牧場近くの駅に着くと 「お兄ちゃん!」 振り向くと妹夫婦が居た……。 「玲奈……ごめん、でももぉ大丈夫だから……」 妹は俺の胸に抱き付き泣いた。車に乗り牧場についた。叔父さんが俺の頭を叩く 「……のバカたれ!心配させやがって」 「ごめん叔父さん。またよろしくお願いします。」 やさしい笑顔を向ける叔父さん……荷物を持ち新居だった離れの部屋に行き、すぐブラックの所に行き鼻筋をなでると甘える・・・ 俺は久し振りにブラックの背に乗り 「これで良いんだよな?優馬……」 ブラックは静かに遠くまで歩いた ==== あれから5年ずっと独身のまま俺は癌で優馬の所に旅立った。 ブラックは大種牡馬になり老衰で亡くなった。 やっと永遠に優馬と一緒になれた。 玲奈達は遥の他に男の双子産んだ。 END

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