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撮影のお仕事3-3
……だから、朝早くだったんだ。 あ、でも、今日は日曜日だから他の会社は普通に休みか 。
なんて思っていたんだけど、
「早朝にしたのは一応、他にもし利用者が居た場合、流石にそこを見られちゃうまずいし……カメラに他の人が入ったらマズイだろ?」
「あ、そういうことね」
またまたそれは納得。
「多分、今日はここのエレベーターを利用する人はいないけど……一応ね」
「なるほどー」
「それで、今日はエレベーター内だから立ってってことになるんだけど……諒馬君は出来そう?」
「え? あ、まぁ……平気かな?」
……俺は立ってやったことは今迄にはない。 確かに昔恋人は居たのだけど立ってなんてことはしたことがなかった。
俺は京平にそれを聞かれてそれには自信がなかったもんだから視線を反らしてしまっていた。
それが気になったのか京平は、
「本当に大丈夫?」
と聞いて来る。
「いや……ただやったことがないってだけなんですけど」
「立ってだといつも以上に体力を使うと思うんだけど大丈夫かな? って……後は、今日は諒馬はどうする? 前みたいにサンドされる? それとも、初めて二輪挿しっていうのをやってみる? 前回、本当は二輪挿しをやる予定だったんだけど……サンドって形になっちゃったしね」
「……へ? あ、まぁ……俺的にはどちらでもいいんですけどね」
「そう……ま、また……その場でいいかな?」
そう何だか京平は今日も俺にサンドをやってきそうな感じだ。
サンドされたら、きっと立ってらんない気がする。
「それとも、今、ここで、試しに立ってやってみる?」
「……はい!?」
「だって、諒馬君がどれだけ体力に耐えられるかって知りたいし……」
……って、それを今やらなくてもいいんじゃないんでしょうか? 余計、体力が失われる可能性がありますけど。
って、突っ込んでやりたい気分だ。
「あ、いや……ほらほら逆に体力温存しておかないといけないんじゃないんですか?」
思ったことをソフトに返した俺。
「あー! それもあるかもね……」
とりあえず納得してくれたみたいで良かった。
だって、これから、どうなるかって分からないじゃん! なら、本当に体力温存しておかないとダメでしょー! それに、今やられてもギャラが沢山発生する訳じゃないんだし……。 って、俺はそこかいっ! いやいや、ギャラは大事でしょー! だって京平と玲音は恋人同士だけど俺は赤の他人だしさ。 恋人同士なら別にギャラが発生しないとこでやってもいいけど……俺は関係ないんだしね! そうだ! そういうことだ……。
一人ツッコミ、一人で納得している俺。
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