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撮影のお仕事3-26

 俺は息を吐き、とりあえずエレベーターの端に座っていた。  すると視線に入って来たのは京平と玲音の姿だ。  休憩中も二人はイチャイチャとしているようにも見える。  京平は体育座りのような座り方をして、その上に玲音が座って二人は見つめ合っていた。  ……って、今はもう二人共ズボンや下着を履いていないのだから、ある意味、丸見えの状態で座ってるんじゃん。 ま、俺も下半身は履いてないんでスースーしてますけどー。  うん……完全にその状態だったてことさえも忘れていた。  だって本当に喉が渇いていて休憩だって言われた瞬間にはお茶を飲んでいたのだからさ。  ま、あれは置いておいて……あー、もう、本当にこの二人はズルすぎるから! だってさ、この前、俺に恋人同士だってことをカミングアウトしてからっていうのかな? もう! 俺が居てもおかまいなしにイチャイチャしちゃってるしー。 もう、俺の前でイチャつくのは辞めて欲しいわぁ……って、溜め息……。  二人共、確かに男同士だから完全に外ではイチャイチャやラブラブばことは出来ないのかもしれないけど……だからって、こういう仕事場でしなくてもいいじゃん! まぁ、ある意味、ここではオープンにイチャイチャ出来るからだと思うけどね。 だって、みんな男性同士のそういうの平気なんだしさ。  あの……俺はもう恋人いない歴二年とか付いちゃう部類に入ってしまうんですけど。  確かにこの業界に居れば、男性同士でやれるっていうのはあるんだけど……そろそろプライベートでも恋人が欲しいと思う頃なんで……目の前でこういうことされると羨ましいって思ってしまうんだよなー……。  ……で、そんなことを考えて、また溜め息。  あー、こうなったら、あの二人のプライベートのことを妄想して三回目に臨んでやる! そしたら勃った状態になれるし!  プライベートでは……もしかしたら、SM部屋とかいうのがあって、そこで京平は玲音のことを開発してるのかなー?  それとも京平がネコになって玲音が攻めているとか? それもいいんだけどねー。 俺的には逆のシチュエーションの方が萌えるかもしれないな。

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