玲音はそう言うと京平さんの方に顔を向けて、 「京平もそう思わない？　四人でヤるっていいじゃない？」 「え？　あ、うん……まぁ、仕事でだったらね。　これがプライベートでって言うんなら嫌だけどねぇ。　そういう方が売上良さそうだからね」 「んじゃあ、いいんじゃない？」 「え？　あ、うん……そうだね。　じゃあ、今日はそれで行こうか？」 「うん！」 　そうだ……この仕事の時は京平さんがリーダーみたいな存在で毎回何かストーリーみたいなのを一応作ってるのは京平さんだった。　だから玲音は京平さんに今日の撮影のネタみたいなのを提供してのであろう。 「毎回、玲音ばっかが挿れられるだけっていうのも可愛そうだしね」 　そう言いながら京平さんは玲音の額にキスをしている。 　本当に京平さんと玲音というカップルは毎回ラブラブだと思う。 　見ているこっちが恥ずかしくなる位なのだから。 「ダブルデートみたいな感じっていうのかな？　そういうのって視聴者の方も滅多な事では見られないしね……いいんじゃない？　乱交っていうのはあるけど、カップル同士でっていうのはそう滅多にあるものじゃないし」 「んじゃあ、今日のはそれで決まりっ！」 　玲音はそう言うと俺の方に向き直し俺の事を見上げて来る。 「じゃあ、諒馬君が成都さんにそう話してよね？　んー、それとも、この話は僕たちの中にしまっておいて、後から成都さんを中に入れるっていうのも面白いと思うけど、諒馬君はどっちがいい？」 「え？　要は成都さんにこの事を話してから成都さんの事を混ぜるのか？　それとも、成都さんには何も話さないでいきなり混ぜるのか？　って事！？」 「そういう事」 「え？　それは……京平さんが決めるんじゃなくて？」 「んー、確かに京平はこの撮影の中ではリーダーみたいで話の内容を決めるのは京平だと思うんだけど……話の内容に参加してもいいんじゃない。　例えばいいアイデアがあれば意見しても言いわけだしね」 「あ、そういう事かぁ」 　そう言われて俺は考える。 　どっちの方が話的には面白いのであろうか？ 　最初っから成都さんが入っている方が面白いのか？ 　それとも成都さんには内緒で途中から参加させた方が面白いのか？ 　それなら後者の方が面白いのかもしれない。