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 なんだかんだブラ付けに苦戦して、どうにか後ろ手でたまたま引っかかった状態になっていた。 「ふぅー」  とそこで一息吐く僕。  後はテレビでも見て社長さんが来るまで待ってよう!  ソファへと腰を下ろすと僕はテレビを付ける。  一晩だけ泊まれるようになっているこの部屋。  ソファにベッドにでっかいテレビ。 ちょっとした冷蔵庫にウォーターサーバー。  夜勤の社員がたまに休憩の時に利用する部屋なのか、それとも何かあった時に使う部屋なのかは分からないけど、家のように寛げるようになっていた。  ……もしかして、ここの社長の部屋なのかな?  ま、そこは気にしないとして、壁掛けのでっかいテレビの方に視線を向ける。  こうゆっくりとした時間っていうのか、一人で過ごしている時間というのは久しぶりのような気がする。  だって普段僕は京平と一緒に住んでいるのだから、一人でいるのは何年振りだろう? っという感じだからだ。  そして九時位になるとノックの音が聞こえて来る。  きっとウチの社長が迎えに来てくれたのであろう。  僕はテレビとかを消すとそのドアへと向かう。 「おはようございます!」 「おはよう! 今日も元気だねっ!」  と社長に頭を撫でられる僕。 「フフ……今日は一段と可愛いんじゃないかな? 玲音君」 「そうですかー? ま、僕の方も気に入ってますけどね」 そうこの会社の廊下を歩きながら社長の車が留めてある駐車場へと向かう。  それから車に乗っていつものホテルに向かうと思ったのだけど、どうやら今日は方向が違うらしい。 「……え? 社長、何処に行くんですか?」 「今日の設定はメインがメイドだろ? だから、そういう雰囲気が出そうな家を借りたんだけどね」 「ふーん……そうだったんですか」  ウチの社長は本当にそういう所にはこだわるって言ったらいいのかな?

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