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初体験 ステップ6

 もう僕の胸はさっきからドキドキだ! だって今日はここ初めてだし、どんなのがあるのか? っていうのも楽しみだし、僕って本当にこの仕事に向いてるのかな。 いや……京平が優しくてカッコよくて恋人になれたからやれているのかな? 寧ろ京平は痛いのはあんまりやらないからいいのかもしれない。 うん、僕的には基本的に痛いのは嫌いなんだよねぇ。  いくつかドアがある中で京平は足を止めると僕の方も勝手に足が止まる。 それと同時に僕は京平の事を見上げた。 「ん……?」  僕が京平に向かって顔を上げた事に気付いたのか、京平の方も僕に向かって笑顔を見せてくれた。  ……はぁー、ホント、京平っていつ見てもカッコいい……。 毎日、毎日、心臓がいくつあっても足りない位なのかもしれない。  って、ある意味、そんだけ毎日のように必要以上に心臓が早く波打ってしまったら、寿命が縮まってしまうんじゃないかと心配になる。 だってさ心臓って、そういうもんだと思わない? 普通の人間の心臓の早さって、ドクン、ドクン。 って感じで、ゆっくりと鼓動してると思うのだけど、僕なんかは京平がいて毎日のように僕の心臓っていうのは、ドクン! ドクン! って早く波打っちゃうんだもん。 毎日のように走ってるようなもんだしなー。 ホント、こんなんじゃあ、僕の心臓が保たないっていうのかな? こう寿命も早くきそうな感じだよ。  それから僕達はそのスタジオの中に入る。   この部屋の中は学校の教室位広く天井も少し高めに出来ていた。 それと、まだ出来たばかりなのか、それとも、わざと声を響かせる為なのか、部屋内では声が響いて聞こえるような気がする。 確かに僕はこの部屋に入ってからまだ一切声を出していないのだけど、京平がスタッフさんとかに話をしているのだから、それが聴こえてるからね。  今回は僕が初めて設定で、初めて男同士と挑む人達に教えて上げる。 みたいな感じらしいからね。 あー! そしたら、諒馬君っていらなくない? ま、でも、最近は諒馬君のおかげで売上も上がってるっていうのだから、二人だけで出来そうな物でも諒馬君が入った方がいいのかー。 納得! ま、まぁ……そこは楽しみにしよっ! 京平がどんな風に諒馬君を使ってくれるか? だもんね。 だって、一応、この中では京平がお話みたいなのを考えてくれているんだもん。 だから京平任せっていうのかな?  部屋の中に入って、僕は部屋の中を見渡す。 まぁ、スタジオっていうだけあってか、それとも今日はベッドだけでいいからなのか、ベッドしかない。 だけど、お風呂場はめっちゃ広い! あー、まぁ……お風呂も重要になるもんねー。 だってネタにも出来る所じゃない?  しかも透明なガラスにちょっとお金持ちが入るお風呂っていうのかな? ってか、イメージは露天風呂の小さいバージョンな所。 あ、露天風呂っていうのは外が見える所だから、岩場がある感じって言ったらいいのかな? 旅館のお風呂な感じでいいのかも。 ……で、まぁまぁ、お風呂場だからお風呂場でやれるようにマットもあるしね。

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