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初体験 ステップ55

 完全に息を乱している僕達。 ホント、この行為って呼吸乱れる。 まるでスポーツの後みたいだ。 まぁ、やってる時はそうでもないんだけど、疲れるし筋肉痛にもなりそうにもなる。 まぁ、ただ単に全身を動かし過ぎだって言えばそれまでなのかもしれないんだけど、でもやっぱ全身を動かした方が気持ちいいっていうのがあるのかもしれない。  とやっと自分が落ち着いて来た僕。 今まで自分の事だけで精一杯だったんだけど、フッと周りも見れるようになってくると、まだ諒馬君と成都さんの方はやっていたようだ。 今度は成都さんの方がベッドに両手を付いて、諒馬君の方にお尻を突き出しているって感じの体位だった。  ホント、あの二人は色々な体位で楽しんでるって感じだ。 ってか、諒馬君は経験少なさそうだから案外成都さんの方が色々と指示してるのかもしれない。  僕と京平は終わった事もあってか軽く体を拭いた後、僕の方はベッドの上にうつ伏せになって諒馬君達の方に視線を向けていた。 そうさっきも言ったけど、人の行為なんてそうそう見れないのだから見たいという興味があったから僕は見ている。 それに今まで自分達もやっていた行為なのだから興味がない訳がない。 「やぁん! ぁあん! りょ、諒馬君……っ!」  なんかこう諒馬君っていうのは腰の動かし方に遠慮無しな感じに思えるんだけど、寧ろ、そうじゃないと成都さんが気持ち良くなれないって感じなのかな? だから激しく諒馬君は腰を動かしてるって感じなのかもしれない。  ふふ……成都さんなんかもう完全に乱れてるのかもしれない。 あ、いや……諒馬君の腰の動きが激しいからあんなに乱れてるのかな?  そこで僕は疑問に思って京平に聞いてみた。 「ねぇねぇ、京平……僕も成都さんみたくあんなに乱れてるの?」 「……そうだね?」  そう顎に手を当てて考える京平。 そうやるって事はちゃんと京平は考えてくれているっていう証拠。  暫くして京平の考えはまとまったのか、 「玲音の場合にはあんなに乱れてないって感じかな? 多分、成都さんの方が玲音よりMなのかもしれないよね。 まぁ、前からそうは思っていたけどさ。 なんていうのかな? 玲音の方がこうソフトな乱れ方っていう感じなのかもしれないな」 「だって、それは京平が優しくしてくれるからなんじゃないの?」 「……優しく!?」  その言葉に何でか京平は反応している。 そこに首を傾げる僕。 「それって、私のやり方はそんなに激しくないって事?」  その京平の言葉に眉間に皺を寄せる。  へ? へ? どうしてそうなるんだろ。 別に僕はそういう意味で言った訳じゃないのに。  だから僕は頰を膨らませて京平の事を見上げるのだ。

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