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初体験 ステップ63

 そんな京平でもドキドキとしている僕がいる。 そんな京平も好きだからかな? それとも今からやるプレイに期待しててドキドキってしてるのかな? ま、いっかー、どっちでも同じようなもんなんだしね……なら、もう、今日は京平に身を任せようか。  だから僕はしっかりと京平の首に腕を巻き付けるのだ。 しかし今はお風呂でやってる為か、水滴で滑ってってしまう。 それに気付いた僕は京平の方に視線を向けて、 「きょ、京平……やっぱ、この体勢では無理……」  と僕の方が半分涙目で京平に訴える。 すると、京平の方は僕のそんな訴えに気付いてくれたのか、 「じゃあ、諒馬君達みたいにマットでやる?」 「……マット?」  その京平の言葉に僕はチラリとマットを使ってる諒馬君達の方へと視線を向ける。 確かにマット上だったら楽そうには見えるんだけど……でも、今はせっかくお風呂場でやってるんだから勿体ないという思いも出てくる。  さて、どうする? 諒馬君達と一緒でマットでやるか? 僕達は僕達でこのまま京平に抱き上げられながらやる?  そう僕が考えている間にも京平は僕の後ろの蕾の中に指を入れて動かしていた。 とりあえず違和感は感じるものの京平の指先しか中に入ってないから声は出ない程なのかもしれない。 「どうするの?」  と聞いてくる京平。  だけど、まだ僕の中では決まらないっていう感じだ。 「なら、京平はどうしたい?」  こう自分で決められない感じだったから僕は京平に降ってみた。 すると京平の方はその話を無視する事もなく再び考えてくれている京平。 ホント、京平ってそういう所は優しいっていうのかな? あ、いや……そういう所だけっていうのはおかしいのだけど……でも、ちゃんと僕の話は聞いてくれてるっていうのかな? 「そうだね……私的には……このままの方がいいかな? さっきも言ったけど、自分の力を試してみたいしね」 「あ……」  そう言われてみればそうだった……なら僕の方が京平のように頑張ってみればいいって事なんだよね……。  そう自分に言い聞かせると、 「分かったよ……僕の方も京平みたく頑張ってみればいいって事なんだよね?」  その僕の言葉に京平は、笑顔になると、 「まぁ、そういう事かな?」  その京平の言葉に僕は軽く息を吐く。 ため息って訳じゃないけど、ある意味、自分に気合いを入れる為っていうのかな。

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