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scene.1 押しかけ女房?

「…ただいま」 「おっ帰りなさ~いっ!待ってたよ」 「…ゲッ!!??お前はまた…!なんつー格好をしてるんだよ!」 「見て分かんなーい?…ゴスロリだよ、ゴ・ス・ロ・リ!」 「はあ!?今度はゴスロリと来たか…。それもお前が自分で作ったのか?」 「そうだよ~。可愛いだろ?」 「まあ確かに可愛いけど…ってそうじゃねぇ!!何でお前が居るんだよ、航太!?」 「だってさー、早く亜咲に見せたかったんだよ。オレの傑作!」 「いや、その気持ちは分かるけど…どうしてお前が作る服はそんなのばっかなんだ?…もう少し男らしいものとか作る気ないわけ?」 「えー?男が男の服作ったって何の面白みもないじゃん。オレは自分にしか出来ない事をやりたいんだよ」 「だからって女性ものを作るっていうその発想が理解できん…」 「女性ものじゃなくて、男性向けの女性ものね」 「どっちも変わらんわ、ボケ!」 「いーじゃん別に。亜咲が今の仕事クビになったら、それこそオレがこの仕事で一生食わせてあげるつもりだし?」 「夢物語もいい加減にしろ。大体お前まだ大学すら行ってねぇだろ。高校生のバイト資金でスネかじらされるくらいなら、まともに次の仕事探すわ」 「よく言う~。…資格の勉強始めてからもう3年も経つのに、未だに免許すら取れてないくせに。ちゃんと勉強してる?…何ならオレが教えてあげようか?」 「うるせぇ。俺は通信だから、認定試験まで最低でも3年はかかるんだ。それにだな、人には得意不得意ってモンがあるんだよ。お前みたいな天然素材と一緒にすんな」 「オレが頭脳明晰の美少年だから羨ましいって言えばいいのに~。亜咲はホントに素直じゃないね?」 「誰のせいだ、誰の!…つか、自分で頭脳明晰の美少年とか言うか、アホらしい。…お前みたいな女装好きのナルシストなんざ、世の中の誰も相手になんかしねぇよ」 「でもそんな奴に惚れちゃったのはどこの誰?」 「…ああそうだよ。俺だよ!…悪いか?…性格はともかくとして、それでも俺がお前を好きでどうしようもねぇんだから。…分かれよ、そのくらい…」 「…うん、そうだね。…オレも好きだよ、亜咲」 「…航太…。」 「あとココね?」 「…バカ、触るな!」 「うわぁ…反応早っ。…なーんだ、今日もやっぱり亜咲はオレにえっちされたいんじゃないか…さあ、どうする?」 「…うる、せぇ…。…好きにしろ」 「…ふーん。そんな事、オレに言っちゃっていいの?…オレ若いから、1回だけじゃ終わらないよ?」 「…俺が嫌だって言ったって、どうせやめる気ないだろ、お前」 「…はーい、よく分かってますねぇ?…そんな素直な亜咲には、オレが最後までちゃーんと満足させてあげるからね?」  そして今日も、俺は流されるままに目の前にいるこいつ…乾航太(いぬいこうた)・18歳に抵抗むなしく、抱かれてしまうのだった――。

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