人付き合いは程よい距離で 離れすぎず関わりすぎず それが鉄則 これまでそうやって 生きてきた睦月にとって 酒川との恋愛は意外にも 心地いいものだった 孤独に生きることを覚悟していた そんな睦月とひととの繋がりを 紡いでくれた酒川 誰もなにも言わないでいても そこには確かに繋がりがあって その距離は離れすぎることも 近づきすぎることもある まん丸じゃなくても 0みたいなかたちでもいい 黙っていても確かにある繋がり 静寂に0 その関わりが不思議と 睦月に自信を持たせた 孤独に生きなくても 周りの誰かと 酒川と 0を紡いで行けばいい 睦月は目覚めたばかりの 酒川に抱きつき 心で思う 「好きだよ酒川 ありがとう」 いつかはっきり伝えるから！ と付け加えるように心で思い 今日も睦月は 0から1日をはじめるのだった