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第6話

やっさんの声が夜空にコダマするが、当の本人は優雅にお風呂に入っていた。暫くして丑三つ時も超えた頃、弦とやっさんはすっかり仲良くなっていた。 「荷物入れてるロッカーの駅わからないってほんっと馬鹿なの?! ひゃっはっは」 「そんなん言うたかて、東京初めてやし、駅名複雑やし。大阪も複雑やけど、知り尽くしとるからなぁ。やっさん頼むわー! 暫くここで雇てー!」 「まぁいいけど、せめて身元保証してくれる人いない?」 「おる! 明日オカンに電話する!」 「まぁ、それなら」 意気投合した二人はそこそこ酔っ払いながら、深夜も更けていった。

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