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第7話
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朝日が登って太陽が真上に来た頃、男は開眼する。ただ、部屋の中は薄暗く、横にぷにぷにした人肌があった。それを触って確認するとおパイがある模様。
彼は思った。覚えてへん、なんてこったーい! と。
おパイの所有者のご尊顔を拝しようと、枕元にあるスイッチに手を伸ばし、フワッと明るい灯を灯す。
彼は思った。美女や!! 俺こんな美女と〇〇〇したんか?! 覚えてへーん!!!
くっ……と、ベッドの淵を叩いて悔しがっていると、その美女が目を覚まし男に話しかける。
「弦ちゃん、おはよ〜! でももうお昼だね」
目を開いた彼女を舐め回す様に見つめる男。美し………っ! そう心の中で拝んだ。
「おパイちゃん、ほんまごめん! 俺何も覚えてへん! ヤった?! 挿入した?! 出した?!」
覚えていない程の泥酔なら、使い物にならない可能性が高い、と彼女に聞いてみるが、顔を真っ赤にし、「……うん」とはにかむ。
ヒィー!! と心の中で叫び、テーブルの上に置いてあるホテルのメモ用紙を引きちぎり、名前と住所、電話番号、はたまたオカンの名前まで書き綴ったそれを彼女に渡す。
「もしベビが出来たら責任取るから!! いつでも嫁に来い!」
意気込んで渡したその紙を受け取った彼女の顔は緩み、大笑いをした。
「あっはっは!! 中で出してなかったよ!! 弦ちゃん面白い!! もー好き。付き合ってほしいな」
「え、付き合う? そやけど、俺いつ大阪に戻るかわからんで。遠恋になってもえーか?」
「…うん!」
「あ、めっちゃごめんけど、名前だけ教えて」
「上條 皐月だよ! 私と話出した時既にへべれけだったもんねぇ!! あっはは!!」
「よっしゃ! 皐月! 失礼な話、抱いたの覚えてへんからもっかい抱かして」
「きゃっ! も〜う…」
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