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 僕は小さく身を竦め、震えた。  その肩に彼の熱い舌が這う。  ねっとりと唾液の線が残り、僕は首筋に言い表し様のない、ざわめきが走るのを感じた。  彼の目が潤み、炯々と光を放つ。  息が詰まった。  きっと先端を摘まれ、胸が切なくなる。  ムイテクダサイ。  僕は唇で哀願する。  クキヲ、ムイテ、ウチヲスッテクダサイ。  濡れた睫毛が震え、蝶の羽ばたくように蠢く。  「卑猥だな」  彼の冷笑が胸を突き、堪え切れない鳴咽が溢れそうになった。  「――!!」  瞬間、押し下ろされた包皮に露出した亀頭を唇で啄まれる。  彼の膝の上、僕は背骨をしならせて身を喘がせた。  彼の熱い舌が露出し、無防備な粘膜を、きつく、柔く吸う。  吸って、僕の蜜を誘い、僕は荒い息で胸を世話しなくさせる。  嗚呼、嗚呼、熱い。  躯の芯が痺れた様だ。  腹の奥が熱くて、先端が湿った高熱を発している。  僕は潤んだ目で僕の芯を吸う彼の頭を見つめた。  伸びかけの強い髪は、白い物が混じり、彼を老けて見せていた。  しかし、目を伏せた横顔の頬の張りや、顎から首の線は、彼が見た目よりずっと若いことを伺わせる。  遺影の将校殿と同じ年代やも知れぬ。  「ぁっ!!」  節くれだった指が僕の襞を分けた。  指先が僕の中に入って来る。  少し深くなるほどに僕はびくびくと躯を震わせ、彼の指を飲んでいった。

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