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第3話

 「ふぅ」  次郎さんをベッドにゆっくりと下ろす。  普段は絶対に見せてくれないであろう無防備な姿を俺だけが見てると思うとそれだけで胸いっぱいの幸せを感じられた。  よって少し赤い頬に触れると、案の定熱く、冷ややかな俺の手の感触を楽しむように次郎さんは頬を擦り付けてきた。  可愛いなぁ〜もう!ずっと眺めてたいなぁ〜  それにしても運が良かったなぁ、まさか酔い潰れた次郎さんを介抱できるなんて!  ……なぁんてね  まぁ全部俺の立てた計画なんだけどね  少々強引に頼めば次郎さんは俺とデートしてくれる、後は適当に疲れさせて、ディナーのときに先生が好きなお酒を飲ませて酔わせる……まぁ念の為に薬も入れてるけどね  それにしても  「こんなに上手くいくなんてね」  ずっと手に入らないと思ってた。相手にされないって、でも……  今はこんなに近くにいる、触れる  「あはは!最高の気分だ!」  次郎さんの服を一枚ずつ脱がしていく  多分俺を幻滅させるために着てきた地味な服も、色気のない下着も、次郎さんの全部が愛おしい  次郎さんだけなんだ……  俺を「α」としてじゃなく、「人間」として接してくれたのは……  服が1枚脱げる度に次郎さんの本当の姿が露わになっていく。    そうして全ての服を脱がしたあと、一糸まとわぬ先生の姿を色んな角度から撮影した。  あぁ、寝姿もかわいいなぁ〜  気が済むまで写真を取ったら次は………   ──────────    あーなんだこれ……  あたまがふわふわする  ん?だれかがマッサージしてくれてる?  あーきもちー、マッサージきもちーなー  ん?なんかちんこがあったかい  なんだろ  「……んー、ん?やあぎ?」  あれ?なんか、またからヤマギのかおがはえてる?  「あ!次郎さん起きたんだ、おはよ」  「おまえ、んぁ、なにしてん、の?」  「何ってフェラだけど?」  「ふぇら?んんぁ」  ふぇら?ふぇらってなんだっけ……  「そうだよ……ん………チュ………ジュル………」  「んぁ……あ……いや……だめだ……」  「駄目って何が?」  「きもちーから、ん!……だめ」  「気持ちいいなら良いじゃん、ん……ジュルル」  「んぁああ!!」  きもちーならいいんだっけ?だめなんだっけ?  「それにしても次郎さんの中々勃たないね、薬強すぎたかな?」  「くすり?」  「何でもないよ、それより……コッチ」  「んん!!?」  なんだぁ!?なんかしりのなかでいもむしがあばれてる!?  「んん!いや、とってくれ!」  「何を?」  「しりのなかにいもむしがいる!んんん!!あばれるなぁぁ!んん!やあぎ!!とってくれっんんん!!」  「アハハ、次郎さんは面白いなぁ〜、芋虫じゃないよ、俺の指です」  「やあ、ぎの、ゆび?んぁ」  「そうだよ、だから怖くないよ」  そっか、やあぎのゆびだったのか、あれ?  「なんでしりにゆびいれてんだ?」  「なんでって、そりぁセックスするからですよ」  「だえと?」  「そりぁ先生と俺でだけど」  せっくす?……せんせいとおれ?……わたしはせんせい?  「だめだ!」  「何でです?」  「わたしはせんせいだから、おまえはせいとだ」  「あーしまった、無意識に『先生』って言っちゃってたか……まぁいいや」  「んぁぁあああああああ!!!」  ゆびはげしい!  「うわぁすっげぇ……次郎さんのここ凄いイヤらしいおと出してる……っほら聞こえる?次郎さん?」  「あああああああ、ん、んぁあ、んんんん!!」  「あらら聞こえてないわこれ、そんなに気持ちいいんだ…………ひょっとして誰かに開発でもされたの?」  「んひいいいあああ!!ゆびいいい!!!おがじぐなるぅぅ!!」  「ねぇ答えてよ次郎さん」  「んんん!なにをおおおお?」  「だから、誰かに尻いじってもらったことあるのって」  「ンア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!ない!ないがら!!やめで!!!」  「そっかぁ!無いんだね!!あー良かった」  「ふー……ふー……」    やっとおわった……  「じゃ挿れるね」  「なに……んああ!!!!!」  あついぼうが!しりのなかにはいってきた!  「んっ……はぁ……あー次郎さんの中気持いいー、ねぇ分かる?次郎さん!今俺のチンコが次郎さんの中に入ってるんだよ!?」  「んんん!!!わがんない!わがんないがら!!!やめでぐれえええ!!!」  「辞めれるわけ無いでしょ、こんなにキュウキュウ締め付けてさ!こうやっって!」  「あ゛っ!!」  「動かすたんびにウネウネ絡みついてくるし!!」  「あ゛あ゛んあ゛あ゛あ゛あ!!!」  「ほらココ!!ココを突くと痛いくらい締め付けてくる!!気持ちいいんでしょ?」  「あ゛あ゛!!だめた!!あ゛あ゛!!そごだめ!!」  「何が?なんで駄目なの?ほらちゃんと言って……!!みてよ!!」  「そごづがれるとおおお!!あたまばがになっぢゃううう!!がら!!」  「あはは、今も十分馬鹿になってるから大丈夫だよ……それに、次郎さんが馬鹿になっても俺が一生面倒みてあげるから安心してよ……っね!!」  「あ゛あ゛!!んんんんん!!もうだめだ!!イグ!いっぢゃうううからぁああ!」  「イク?あはは!いいね!!俺で気持ちよくなってくれてんだ!次郎さん!……あー最高の気分だ」  「あああ゛!もうだめだ!!イグイグイグ!!!」  「でも駄目」  「んあああ゛あ゛あ゛!!てどけてええ!!イゲナイがらああ!!」    「どうせだったら一緒にイコうよ」  「ああんんああ!やだ!!いぎだい!!」  「えー、もうしょうがないなぁ……じゃおねだりしてよ」  「おね、だり?……んぁ」  「そうだよ……ほらっ!!速くしないと次郎さんのチンコ爆発しちゃうかもよっ!!」  「あ゛あ゛いやああ゛あ゛」  「じゃ速くおねだりしないと」  「わがっだがらぁあ!!うごくのやめでえええ!!」  「えー仕方ないなぁ」  「ん……はーはーはー……、わたしの……しりに……おまえの……せいしを……」  「不合格」  「んんお゛お゛お゛お゛お゛!!!」  「もっと可愛くおねだりしてよー」  「んんおあああ!!わがんない!わがんないがら!!!!」  「仕方ないなぁ……じゃ馬鹿になっちゃった次郎さんに俺が教えてあげるからきちんと覚えるんだよ?」  「わがっだ!わがっっだぁ!!」  「まずは一人称は『先生』にしよ、そしてお前じゃなくていつも通り『山城』ね、それに次郎さんみたいに敏感なのは尻じゃなくて『ケツマンコ』って言うんだよ、分かった?」  「んんん!んあ!!」  「いい返事だね、よしじゃあもっかいおねだりしてみよっか」  「…………せ、せんせいの、け、けつまんこに、おまえの……んお゛ぉお゛お゛お゛!!!」  「お前じゃなくて『山城』でしょ?」  「いゔ!!いゔがら!!」  「はいもっかい最初からね」  「せ、せんぜいのお゛ぉ、けつ、けづまんごにぃぃいい!やあぎのせいじをぐれ!!!」  「先生もう最高!!!!」  「ンア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!もう゛イガしてぐれ!!!」  「いいよ!!先生!!俺ももうイクからね!!お望み通り先生の中で出すから!!!」  「あ゛あ゛あ゛あ゛!!イッぢゃう゛!イグ!イグ!!!ンア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!」 ───────────────  朝、激しい頭痛と共に目覚めた私は酔い醒ましの為にシャワーを浴びようとして、立ち上がろうとした瞬間、足に全く力が入らず床に倒れてしまった。  疲れた状態でお酒を飲んだせいで悪酔いしたんだと思い再び立ち上がろうとするが全く立てない  っていうか良く見たら自分の部屋でもない、溢れんばかりのゴージャス感はどこかのホテルのスイートルームのようだった。  もしかしたら何かの病気かもしれないと思い、救急車を呼ぶべくスマホまで這って行こうとしたら後にある扉がガチャリと開き、中から山城が出てきた。  「次郎さん!!大丈夫ですか!?」  慌てた様子で山城が駆け寄ってくる。  「山城?なんでここに……?というかここはどこだ?」  「とりあえずベッドに上がってください、それから説明しますから……」  山城に肩を貸してもらい、ふかふかのベッドに戻ったが、山城はなんだか申し訳無さそうに目を伏せたり、たまに目があってもすぐに反らした。  なにか話し辛いことでもあるのか?まさか本当に私は病気なのか?   ……ってそんなわけないな、こいつのこの反応で大体状況が掴めた。多分私は昨晩、山城と寝たのだろう。尻も痛いし  問題はどうしてそんなことになったのかということだ。  「山城」  「……はい………」  「なにか私に言うことがあるんじゃないのか?」  「………っ!本当にごめんなさい!!!」  「何に対して謝っているんだ?」  それから私は昨晩の出来事を聞いた。酔って寝てしまった私に気を使ってホテルの部屋に運んだはいいものの、急に抱きつかれたことで箍が外れ、襲ってしまったということだった。  「……本当にごめんなさい………本当はもっと次郎さんに好きになってもらったあとに愛し合いたかったのに…………俺……我慢できなくて………」  「……はぁ」  まぁ私にも落ち度があるせいか不思議とそんなに怒りはしなかった。寧ろこの暴走列車の様な山城の前で酔ってしまった自分に怒っていた。  「……今回の事は……その事故みたいなものだ」  「……でも……先生………」  山城は涙を浮かばせながらうつむいだ。  簡単に物事を割り切れないのは、山城がまだ子どもだからか、それとも割り切れてしまう私が大人だからだろうか……  だからこそ、山城の見せた子ども故の涙をどうしても愛おしく思ってしまう。  若い頃の失敗なんて沢山あるし、今思えばなんてことのないことが原因だったことだってある。  だが、「今思えば」なんて都合のいい言葉でしかない。その「今」を作っているのは、その時辛い思いをした自分の経験なのだから  だからこそ、今つらい思いをしてる山城を放ってはおけない。  何より、おそらく初体験であろう山城の思い出をこんな形で終わらせてしまっては、トラウマとなって今後の人生に大きな影響が出てしまうかもしれない。それは教師として見過ごすことができない。  「山城、顔を上げろ」  「…………」  「私も悪かったよ、お前といるのが楽しくてつい……その……お前に甘えてしまったんだと思う。だから昨晩のことは私も悪かった」  「先生……っ……」  「だからホレ」  私は両手を広げ山城を受け入れようとするが、山城は昨晩のことがショックなのか固まったまま動かなかった。  昨日までならすぐに抱きついてきたのに……相当ショックだったんだな……  私は動かない山城の代わりに初めて自分から山城に抱きついた。  「ッッ!!先生!!なんで!?」  ジタバタと暴れる山城を私は更に強く抱きしめた。  「『先生』じゃないだろ?」  「……じ、次郎さん……い、いいの?」  「バーカ、お前が言ったんじゃないか……それに今日は日曜日だぞ?」  首筋に顔を埋めている山城から温かい涙を感じると山城は私を優しく抱きしめかえしてきた。  「おれ……次郎さんを好きになってよかった………」  「なんだそれ……まぁそろそろ泣き止め、お前は私の週末限定の旦那様なんだろ?」  そういうと山城はそっと身体を離し、驚いた様に目を開いたあと、愛おしそうに微笑んでさっきよりも強く私を抱きしめた。  私は山城の温もりに静かに愛しさを感じた。   その笑顔の下に獣がいるとも知らないで

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