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「なんすかこれ…天誠サマのは…金色?…そういやコレみんなつけてたかも?」 金色のモノ…銀色のモノ…はじめは学年を分けるものだと思っていたけどその役目はネクタイの色が果たしているし、同じクラスの中でも分かれているので何なのか気になってはいた 「なんつーか…学校での伝統みたいな?金持ちが金色で、貧乏人は銀色をつけるって決まりがあるんだよ、それと……あっ!ちょっ、ランキング下がってるし!あーもうっ!」 ゲームの事で苛立っている天誠はそっとしておくに限る 柊吾は貧乏人の証とも言えるその銀色のネクタイピンをつけるのは気が引けた けどネクタイピンをつけていない人は記憶にないので渋々伝統に従ってみる ちなみになぜこの色分けされたネクタイピンを目立つ場所につけるのかというとまだ高校生ながらに将来に向けてのパイプ作りがはじまっているからだ、庶民と話をしてもなんのメリットにもならないと考える富裕層の間で考案され、故に同じ色のネクタイピン同士でグループが作られることが多い 「はっ、似合う似合う」 「サンキュ…って、それ嫌味だろ!?」 学校につき教室へ向かう途中で何人もから挨拶をされる それらは柊吾ではなく全て天誠にだ どこを見ても男しかいないこの環境で中身は酷いが外見は可愛らしい天誠は目の保養になるらしく人気者 同性相手にいかがわしい目で見られている天誠を柊吾は同情してるけど本人はもう慣れているらしく清々しいほどに挨拶を無視してゲームに集中している 柊吾は教室を通り過ぎようとする天誠の服をつまみ正しい道へと誘導して席に付かせてあげる、ちなみに柊吾は偶然か仕組まれているのか天誠と同じクラスだ 「おはよう天誠くんっ!今日の学食のAコースに林健のティラミスがつくらしいよ!」 「天誠くん!来週末俺の誕生日パーティが…」 「俺もそのゲームインストールしてみたっ」 何人かのクラスメイトが話しかけてくるが天誠は聞こえてないかのように無視をした それらのクラスメイトはみんな金色のネクタイピンをつけていて一体天誠の何が目的なのかは知らないが…しばらくめげずに話しかけていたが少しして諦めたように去っていく その光景を見ていた柊吾はフッと笑って天誠の机をトントンと叩く

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