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第24話 今夜は…
給油しねぇと絶対高速の次の給油ポイントまで辿り着けない。
それに、田舎だからガソリンスタンドはここしか近くには無い。
「尚、すまん」
「何が?」
「分かってるだろーがよ?」
「着いてくるんじゃなかった~ぁ~っ」
盛大に溜め息と共にガクッと項垂れた尚は、次に泣き言を溢し始めた。
「あ~なんで朝、将人の誘いに乗っちゃったんだろ?あの時に戻りたい!絶対に断ったのに、こんな行き当たりばったりなテキトー旅行なんて!!」
確かに行き当たりばったりだよ、俺は、いつも、な。
「第一、俺の子となんて便利で都合がいいとか思って声掛けただけだろ?どーせ、女の子の代わりだし」
「!」
その言葉にギクッとした。
確かに俺はいつも女の子と一緒に居るし、いなくても他の遊び仲間と一緒に派手にやってる。
だけど、肝心な時に誘うのは…。
「まぁ、昔からの仲だから許してやるよ」
「尚…」
「取り敢えず、今日の夜はどうするんだよ?」
「おっ、そうだな。…ちょっと待てよ」
俺はさっそくスマホで近くにキャンプ場や広場が無いかと探すことにした。
残念なことにそういう場所は見当たらなかったが、少し行った先に川原がある様でそこで一晩過ごすことにした。
「えっ…野宿!?」
驚く尚に俺は親指をビッと立てた。
「そっ、野宿♪」
俺の言葉に尚は盛大に溜め息をつきながら「将人だもんね、分かってた」と言い、クスッと優しく笑った。
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