41 / 41

第41話 ずっとずっと

尚は照れた様子で視線を反らしたけど、嫌がる様子は無い。 ほっぺたにチュッとキスをしてやると、尚がこっちを向いた。 「…もう1回、ちゃんとして」 ブスッと口を尖らせておねだりしてくる。 その唇に吸い寄せられる様に、俺にしてはらしくない程に可愛いキスをした。 うっとりして頬を染めて抱きついてきた尚。 あぁ、可愛い…可愛いすぎ。 「これからは幼なじみだけど恋人として、ずっと一緒にいような」 俺の言葉に尚がゆっくり頷いた。 「うん。約束だぞ」 一年後。 「やだやだやだ~やめろバカ将人!!」 一緒に暮らしはじめて夜のエッチにも気を使う必要がなくなり、昨夜もあつーい夜を過ごした翌朝。 イチャイチャしたい俺は間違いじゃないだろう。 なのに尚ときたら、俺の腕から逃げようとバタバタともがく。 「いいじゃん、尚。まだ時間あるだろ?」 俺たちは相変わらず仲良くしているが、こういう時にかなりの温度差があると思う。 「尚から俺への態度に愛が足りない気がする」 「はぁっ?違うよ!愛はあるよ!!」 「嘘だぁ」 「おまえがしつこいからだろ?!しかもほぼ毎日毎日…俺の尻の心配もしろよ?!」 確かにほぼ毎日、昨夜もさんざん泣かせて今朝も求めてる。 「この絶倫!!」 「誉めことば?」 「違うよ、バカっ!!」 「毎日抱いても足りないんだから許して尚」 愛し合う者同士なら当然だろ? 「好きだから仕方ない」 「…っ!」 俺がそう言うと、尚がグッと息をとめた。 「顔、真っ赤」 「うるさい!!」 照れて顔を真っ赤にしたのをからかうと、怒った尚が殴りかかってきた。 それを受け止めてキスをしてやれば、大人しく腕の中に収まった。 これは俺たちのお決まりで、このあと愛し合ったのは言うまでもない。 おわり。

ともだちにシェアしよう!